(前回「その40:トルファン・食べ歩き」からのつづきーっ!)
(「その1」はこちら)
このシリーズは、「香港」からスタートし、中国奥地にあるシルクロードの街「カシュガル」「トルファン」「ウルムチ」を巡って、無一文に近い状態で「北京」へ戻って来た、1ヶ月半の過酷な一人旅。
…では、スタート★
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2006年7月23日(日):ド晴れ
吐魯番(トルファン:تۇرپان) → 烏魯木斉(ウルムチ:ئۈرۈمچی)
おはよう★
今日は9時半に起きた。
これから新疆ウイグル自治区の区都「烏魯木斉(ウルムチ)」へ移動するぞ★
翌日に「北京(ペイチン)」へ移動して、月末に帰国予定。
北京では、日本から来る友達と合流して観光をすることになっている。
11時にロビーでズノンさんと待ち合わせているので、シャワーを浴びてチェックアウトの準備をする。
11時ちょっと前にロビーに行くと、ズノンさんとあのイケメン青年がやって来た。
なので、フロントに行ってチェックアウトをすると…
「昨日の宿泊代をもらっていない」
と、フロントの漢民族青年が言って来た。
…ほら来た。そんなはずは無いだろ。
毎日しっかりと支払って領収書を…
あっ!昨日のだけもらっていないっ★
…仕組みやがったな。
この手のぼったくりにうんざりしていたので、ズノンさんに事情を説明して一緒に戦ってもらった。
さすが、地元民も巻き込むと、騙し方の手口が相手に丸見えになるので、青年の立場が一気に悪くなった。
2人で真顔で怒りながら「おい、どうなってんだよ、ハッキリさせろよ」と凄んだら、慌てて小さなテーブルの引き出しの中から領収書を取り出して…
「すみません、確認ミスでここにありました!」
と、言い訳にもならない言い訳をして、領収書をオラに手渡した。
オラとズノンさんで「いつまでもこんなことをしているんじゃないよ!」と言って(オラは日本語で言った)睨んで、一件落着。
青年、マジでビビッていた。
表情は、「まさかあの弱気な日本人が…」という感じだった。
新疆では、どこに行っても最後の最後で騙してぼったくるな…
さて、これでトルファンもおしまい、ウルムチへ移動しよう。
(画像をクリックすると拡大するよん)
トルファン賓館、バイバイキ~~~~~ン★
(いろいろな意味を含めて)楽しかったよ。(笑)
「バスターミナルへ行く」とズノンさんに告げ、すぐ近くのターミナルへ移動。
(前回の地図の★のすぐ上にある、ベンツみたいなハンドルのマーク)
するとズノンさん、「おみやげは買ったの?」と訊いて来たので「買っていないよ」と答えると、「じゃぁ、バザールに行っておみやげを買おう」と言って来た。
一緒に目の前にあるバザールに行く。(前回の地図の★)
(画像をクリックすると拡大するよん)
ラストバザールでござぁ~~~~~~る
入口近くの、民族グッズを売っているお店に寄った。
ズノンさんの知り合いの店っぽい。
そこで、ウイグルの民族衣装を買うことに。
ちょっと「欲しいな…」と思っていたので、ズノンさんと店主のおじさんにチョイスしてもらった。
まずは、シャツを1枚。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2006年当時の実物を撮影)
イイっしょ
生地と形からするとブラウスっぽい、つるっとした触り心地だ。
これはウイグル青年が着る一般的なデザインとのこと。
友達の分も含めて、3枚チョイスした。
そして、忘れてはならない、ムスリム(イスラム教徒)用の帽子だ。
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(2006年当時の実物を撮影)
ましかくーーーーーーーぅ★
海の岩場にへばりついていそうな柄と形をしている。(笑)
裏側は、こんな感じ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2006年当時の実物を撮影)
まっかっかーーーーーーーーっ★
ますます海辺の生物っぽい。
表面は布なんだけど、裏側は目の細かい麦わら帽子のような感じで、固くて型崩れしない。
これを、■ではなくて◆の向きで頭にちょこんと載せれば、ウイグル青年の出来上がりぃ~~~~。
お店で実際に着てみた。
ズノンさんと店主がニコニコ観ていたのだが、オラが着終わって目の前に立ったら、表情が固まった。
「…お前さん、どっからどう見てもウイグル人だよ」
あまりに似合っていたので、2人ともビックリして固まったようだ。
ズノンさんも「これで口ヒゲがあって黒いズボンと革靴だったら、完璧にウイグル人だ★」と絶賛
…帰国後、いつか試してみようと思ったけど、日本では「そっくりさ」を理解してくれる人がいないので、ヒゲは生やさないでいた。(笑)
なので、誰もオラのウイグル人姿を見た人はいない。
お金を支払おうと思ったら、すでにズノンさんが払ってくれていた。
「えっ?」と言ったら「いいよ、プレゼントするよ♪」とのこと。
ラッキーーーーーっ
さて、おみやげも買ったことだし、ターミナルに戻りますかいのぉ~。
するとズノンさん、「お昼だからご飯を食べに行かないかい?」と一言。
…確かに、もう12時だ。
ウルムチへは夜までに到着していればイイので、バスに乗れる限り急ぐ必要もない。
「うん」と答えると、タクシーで近くのお店に連れて行ってくれた。
ここは「ポロ」が美味しいと評判のお店だそうで。
お店に入って、席に座る。
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王様やでーーーーーーーーっ★
「王」と名乗るくらい、味には絶対の自信を持っているようだ。
事実、お客も多い。
ぶどうを食べながら待っていると、ポロがやって来た。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ごはんポロポロぉぉぉぉぉ~~~~~ぅ★
食べ始めてから慌てて撮ったので、食べかけで申し訳ないッス…
「ポロ」とは、ご飯に羊肉とにんじんや干しぶどう等を入れて炒めた「ウイグル風ピラフ」のようなもの。
味はアッサリしていて、日本人の口にはヒジョーに良く合う★
このお店のは特に美味しいらしく、ズノンさんも「ここのは美味しいよ~♪」と満足顔。
確かに、John's Cafeで食べた「ポロらしき炒飯」とは雲泥の差だ★
美味しく食べ終わったら、ズノンさんが「本当にウルムチまでバスで行くのかい?」と訊いて来た。
…もうお金ないよ。
この心の声がオラの顔に出ていたのか「お金はいいから、ウルムチまで送って行くよ」とポツリ。
…今までの言動から見ても、これは怪しい。
でも、真顔で「ここまで仲良しになれたのだから、ぜひ送って行きたいんだ」と言う。
バスでウルムチまではわずか33元(450円)で行けるのに、タクシーで行ったらいくら請求されるんだよ。
困ったな…
…そうだっ★
「それだったら、1ヶ所行きたい所があるんだけど、そこに連れて行ってくれる?」と尋ねた。
香港で買った、中国版「ナショナルジオグラフィック」の「中国国家地理」と言う本に、その記事が小さく載っていたのだ。
それを見て行ってみたかったのだけど、今回の旅では無理だろうと諦めていたのだ。
本をズノンさんに見せたら「ウルムチから近いの?」と訊いて来たので「近くと思うけど、詳細は全く判らない」と答えた。
すると、「じゃぁ、行ってみよう」というハナシになり、バスではなくてズノンさんのタクシーでウルムチ空港のホテルまで行くことになった。
タクシーで行けば、ウルムチ市内で自力でゴチャゴチャ移動するよりも楽なのだけど、これが後でねぇ…
(この時点では、まだウイグル人の「暗黒面」をナメていた…)
ズノンさん、急にニコニコして行動を開始した。
(今思えば、この表情がこの後の全てを物語っていたのだ…)
周りに「今からウルムチに行ってくるよ♪」と嬉しそうに話している。
奥さんに電話までしているよ…
まぁ、仕事だけど大都会に行けるのだから、フツーは嬉しいよね。
そんな訳で、バスターミナルには戻らずに、ズノンさんのタクシーに乗り込む。
今から移動する場所は、こんな所だ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2019年のグーグルマップより)
山あり谷あり砂漠ありーーーーーーーっ★
●…トルファン市内(現在地)
▲…世界一の風力発電所
★…アジア大陸の中心地
■…ウルムチ空港(ウルムチ市内の北)
結果的には、●→▲→★→■の順で移動した。
こうやって見ると、中央にある雪山からトルファンへ水が流れているのが良く解る。
でも、灼熱過ぎて川は無いので、カレーズ(井戸)を掘って用水路を何本も引いたんだねぇ~。
●の右下の茶色い部分はリアルな砂漠で、左下は世界で2番目に低い土地だ。
(海抜マイナス154m。現在では世界第4位らしい)
そうそう、オラが行ってみたかったのは、★の「アジア大陸の中心地」だったのよ★
行けると判っただけで、オラもテンション上がりまくりぃぃぃぃ~~~~
では、れっつらごーーーーーーーーぅ★
ド晴天の中、車は快調に時速0Kmでカッ飛ばす。
(最後までスピードメーターがピクリとも動かなかったね…)
途中に「達坂城」と言う観光スポットもあるとのことだが、暑いのと城には興味が無いのでパスした。
…で、15時くらいだろうか、再びあの風力発電所のエリア(達坂城風力発電站)にやって来た。(地図の▲)
行きのバスは真っ直ぐ通過したのだけど、実はここに停車して撮影出来るスポットがあるとのこと。
ズノンさんが、日本の高速のPAみたいな所に車を停めて、「好きなだけ撮ってきて~」と言った。
車を降りて、周囲を観ると…
(画像をクリックすると拡大するよん)
おぉ、いぇい★
アジア最大の風力発電所で、約250機あるらしい。
動いている子もいれば、サボッている子もいるし、黒焦げでヘタっている子もいる。
ご覧のとおり、本線とはガードレール2本でしか仕切られていないので、撮影には充分ご注意を★
振り返ってウルムチ方向を見ると、こんな感じ。
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売るほどあるぅぅぅぅぅぅ~~~~~っ★
これだけの風力発電機を建てるという事は、それだけこの地は一年中風が強いという事だ。
今は無風に近いので、珍しいのかもしれない…
では、先に進もう。
この発電所があるという事は、ウルムチ市内はもうすぐだ。
いったん、ウルムチ市内の入口に入る。
そして、あのアジア大陸の中心地がどこにあるのかを、ズノンさんが地元民に訊きながら移動する作戦になった。
(ズノンさんも全く知らないらしい)
移動しては訊き、また移動しては訊き、少し戻って訊いては曲がったり……と奮闘し、やっとたどり着いた。(地図の★)
(地元民もまだ知らないらしい)
タクシーを降りて向かう事に。
ズノンさんも「ここは初めてだから一緒に行く♪」とのこと。
車を降りて、周囲を見ると…
(画像をクリックすると拡大するよん)
…何もナイ。
遠くに入口のゲートらしき建造物が見える以外は、周囲は大平原だ。
…ってか、左に歩いている人がいるよっ★
熱中症にならないのかなぁ…
…ってか、オラ達も今から歩くんだけどね。
途中に、見た事がある物体が地面に転がっていた。
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そうそう、これだよっ!…って……
本で見た中心地の碑のテッペンの部品ぢゃないか、これ…
今はどうなっているの?
まさか、もう無くなっているとか???
進んで行くと、遠くに見た事がある碑が見えて来た。
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あったーーーーーーーーっ★
テッペンが新しいモノに付け替えられたようで、しっかりと鎮座していましたわん
ズノンさんも「お~ぉ、初めて見た★」と興味津々
まだ世間にもあまり知られていないらしく、訪れている人はごく僅か。
当然、観光地として整備されていなく、入場料とかはナイ。
…ってか、ゲートも柵も係員もいない。
(2019年の今では、しっかり整備されて入場料を取られるようで)
ある程度近付いた所で、全体像を撮ってみた。
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何もなぁーーーーーーーーい★
まるでモンゴルの大草原に来てしまったかのような、何も無さ。
ここに人がいること自体が奇跡に感じてしまう…
碑の手前の地面には「亜洲中心和平原場(アジアの中心と平原場)」と書かれている。
この碑の形、もうお気付きであろうか?
これはアジア(Asia)の「A」の形をしているのだ★
ここで、ズノンさんにお願いして、記念撮影。
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これで証拠は残った
すると、ズノンさんも「僕も撮って♪」と一言。
撮りましょう、撮りましょう♪
もっと近付いて撮ってみた。
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イイんでなぁ~い♪
…ホントにモンゴルみたい。
すぐ横に、この碑の説明文があった。
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ちょい欠けぇぇぇぇぇ~~~~~っ★
風雨のせいか欠けてしまっているが(雨ではないか)、由来がしっかりと石板に刻まれていた。
「亜洲大陸地理中心的測定」
1992年に、中国と欧州の学者達によって現代技術と設備で測定して、東経87度19分52秒、北緯43度40分37秒がアジア大陸の中心点と判った。
この場所は、ウルムチ市永豊郷の包家槽子村にある。
と書いてある。
「ユーラシア大陸」ではなくて「アジア大陸」なので、ユーラシア大陸として計測するとかなり西に移動することになるだろう。
ロシアのウラル山脈からトルコのイスタンブール(ボスポラス海峡)までが、アジア大陸の西端ッス。
この場所は、ウルムチ市内から南西へ約40Kmほどで、南山牧場へ行く道から分岐して進んで来た所にある。
(行きは迷ったので、もっと近道があるかもしれない)
では、碑に近付いてみよう。
まずは、見上げて…
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あみたまーーーーーーーっ★
網状の球が載っている。
恐らくは地球をイメージしているのだろう。
そして、そのまま下に視線を移すと…
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やじるしぃぃぃぃぃ~~~~~~っ★
巨大な矢印が地面を差している。↓
そして、その矢印の下にある丸い石柱を覗いてみると…
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ここだーーーーーーーーーっ★
この十字の中心の小さな○が、アジア大陸の中心点だっ
東京・日本橋の「日本の道路の原点」みたいに、ひっそりと存在感を示している。
矢印をアップで見ると…
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…刺さりそう。
落っこちて来たら、ぷっすりと刺さりそうだ。(笑)
矢印から見上げてみると…
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おぉ、いぇい★
世界広しと言えども、このアングルで撮影した人は少ないであろう
碑は4本の足で造られている。
ここでズノンさんが「記念撮影♪」というので、撮ってもらった。
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アジアの中心、制覇っ★
アジアの端っこの日本から、はるばる4000Kmもやって来たぜぇ~~~~い★
(…という事は、アジア大陸はまだ西に4000Kmもある訳で…)
ズノンさんも記念撮影。
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う~~~ん、マーシー★
ズノンさん、意外と背が低いのね。
この碑の周囲には、アジア各国の国土と解説が描かれた石碑が円状に建っている。
当然、日本もあるので眺めていると…
「日本で僕も撮って♪」とズノンさん。
えぇ、喜んで♪
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まさしーーーーーーーっ★
「…お前さん、どっからどう見ても田代ま●しだよ」
今度はオラが言う番だ。
帽子とサングラスを取ると全然似ていないのだが、この姿は激似だ。(笑)
さて、これでアジアの中心点も満足したぞ★
世界の中心(セカチュー)ならぬ「アジチュー」で愛を叫ぼうにも、聴いてくれる人類自体が周囲にいないので諦めた。
(さっきいた団体さんは、もうとっくに移動しちゃった…)
日陰が無くて死にそうなので、さっさとウルムチに移動しよう。
もう18時ちょい前だ★
これで完全に、オラの新疆ウイグル自治区探検は完了した★
もう思い残すことは無い。
あとやってみたい事は、「タクラマカン砂漠縦断」とかの地獄の行程だけだ。(笑)
車に乗り込み、一路ウルムチ市内へと戻る。
そして、見慣れたウイグル人街の「二道橋」に行き、ここで夕飯を食べることにした。
(ウルムチ市内の詳しい地理は「その22」をご覧くだされ)
車を降りて、二道橋のバザールの横に行く。
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いやぁ~~~、大都会っ★
一週間前まで居たとは言え、トルファンから帰って来ると超絶大都会だなや。
「砂漠のオアシス」と言うよりも「砂漠のラスベガス」やっ★
ここで、ズノンさんが「僕はちょっと用事があるので、少しの間おみやげ屋さんでも見ていてよ」と言って来た。
移動中に奥さんとケータイで色々やりとりしていたので、買い物でも頼まれたのだろう。
なので、1人で対面にある新しいショッピングセンターに入る。
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右の黄土色のビルやでぇぇぇぇ~~~~★
入口は、今時の中国都市部にあるデパートと同じような雰囲気で、かなりシャレている。
中に入って進んで行くと…
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まぁ、オシャレっ★
まるで北京や上海にいるようだ★
ここで売られているのはウイグルの民芸品で、かなりの品数がありそう。
でも、トルファンで買っちゃったから、今は欲しいモノが無いや…。
(お値段もトルファンより高い)
一通り見て回ってしまったので、外に出る。
約束した待ち合わせ時間までまだ少しあったので、ウイグル人街をちょろっと歩く。
そうだ、まだあのお店を写真に撮っていなかったぞ★
いそいそと歩いて、お店の前で激写っ
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おぉ、いぇい★
これで、ウイグル男子のオシャレ最前線もカメラに収められたので満足
このお店は、1996年に来た時から変わっていないと思う。
(看板は変わっているけどね)
ズノンさんと合流して、バザール横にある小さな露店に入ってラグメン(8元)とシシカバブ(2元)を食べる。
やはり大都会、トルファンより値段が高い。
でも、シシカバブはその分大きかった。
食後に、近くの売店でコーラと黒加侖汁(黒かりんジュース)を買う。
両方3元で、計6元(約80円)。
やはりウルムチは高い…
でも、今ここで買っておかないと、お宿に着いたら何も売っていないのでね。
空港の脇なので民家や商店が無いし、空港内の売店は高いしねぇ~。
…あぁ、トルファンで買っておけばよかった。
さて、もう19時半を過ぎている。
そろそろお宿に向かわなくては。
(ズノンさんの帰宅が遅くなってしまう)
車に乗り込み、一路北を目指して出発★
ウルムチは、ご覧の通りの大都会。
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上海やないでぇ~~~~~~★
なので、ズノンさんも真剣に運転している。
帰宅ラッシュと重なってしまったので、軽く渋滞もしている。
イラだっているズノンさんに、奥さんから電話がひっきりなしに掛かって来る。
最初は話をしていたズノンさんも、やがて半ギレで「今ウルムチの大都会で運転しているから電話は無理っ★」と叫んで電話を切ってしまった。
(オートマじゃないマニュアル車だから、さすがに電話は無理でしょ…)
オラもあまり話し掛けないで、横で大人しく乗っていることに…
(渋滞を過ぎたら、ズノンさんから話し掛けて来たけどね)
1時間くらい掛かっただろうか、やっとこさウルムチ空港に着いた。(地図の■)
(画像をクリックすると拡大するよん)
長かったぁ~~~~~~★
さぁ、これであとは北京に移動するのみっ★
まずは、目の前にあるお宿「機場賓館」が空いているかどうかだ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
また来たよぉ~~~~~ん★
行きにも泊った宿なので、勝手は知っている。
フロントに行って尋ねると、部屋は空いているとのこと。
1泊260元(約3500円)。
迷わずチェックイン★
チェックインが済むと、ズノンさんが何とも言いにくそうな表情で話し掛けて来た。
「今日のタクシー代が欲しい」
…タダで送って行くって言ったよね?
まぁ、覚悟はしていたので「いくら?」と訊いたら「1500元(約20,000円)」と言って来た。
…あまりに高くはないかぇ???
さらに「トルファンで買ったおみやげ代もあるし、高速代やガソリン代もあるし、アジアの中心に行った分もあるし…」
…おみやげはプレゼントじゃなかったのかぇ???
先日搾り取られてから、もう残金があまり無いのだ。
そこに、さらに追い打ちをかけて来るとは…
当然、すんなり払えないので、価格交渉に入る。
ズノンさん、「あなたはここまで私達ウイグル人の事を信用してくれたので、非常に申し訳ないのだけど…」と、半分涙ぐみながら言う。
確かに、奥さんや息子さんの事を考えると、今稼いでおきたいのは充分解る。
逆に、安く請求して来たら「これ、奥さんや息子さんに」と言って多めに渡そうと思っていたくらいだ。
しかし、このようなやり方で最後に「逆サプライズ」されたらねぇ…
しばしの交渉の結果、全てで2000元(約27,000円)でという事になった。
実は、手持ちのお金(日本円)は余裕であるのだが、これは北京のお宿代で、明日支払わなければならない大事なモノだ。
「人民元が無い」とズノンさんに言ったら「日本円でもいい」とのこと。
その日本円も、宿代を差し引くと2万円程度しかなく、北京の滞在費(飲食代)と成田空港からの電車賃としてキープしてあるお金だ。
…おっ、そうだ★
「では、15,000円は日本円で払うから、残りは香港ドルで支払うよ」と提案した。
香港ドルなら、次回の旅行用にと多めに両替して持っていたのだ。
なので、15,000円とHK$1000をズノンさんに手渡した。
ズノンさん、日本円は見慣れているらしくてすんなり受け取ったが、香港ドルは見た事がなかったらしい。
「これはどこのお金だ?両替出来るのか?」と訊いて来た。
オラは笑いながら「香港はあなたの国、中国だ。これは中国のお金だ。なので中国中の銀行で両替が出来る」と伝えると、「本当に?」と納得し切れないご様子。
「ウソだと思うなら、周りの人に訊いてみてよ」と言うと、ズノンさんも渋々納得したようだ。
本当は、オラが北京で香港ドルを人民元に両替すればOKなんだけど、そこは「せめてもの、ささやかな抵抗」をしてみた次第★
まぁ、とりあえずは清算も終了。
互いに納得して落ち着いたところで、さよならを言ってズノンさんとバイバイキン。
帰国後に地図を見てビックリしたのだが、ズノンさんの請求した金額も、あながち法外な金額でもなかったようだ。
でも、日本のタクシーを貸し切りにしたのと同じくらいの金額だったので、中国の物価からしたらかなりの高額だ。
(東京~大阪間を往復したくらいの距離を乗っていた)
結局、トルファンでは7日間で宿代込みで10万円も掛かってしまった。
まぁ、「完全なる自由観光」が出来たので、少々心に引っ掛かるものの全体的には文句も無く、ズノンさんには感謝をしている。
宿代をぼったくられそうになったのを助けてくれたしね。
ただ、最後のやり方が残念でならなかっただけだ。
気持ち良く「さよなら」が言いたかった…
今回の10万円は「お勉強代」として考えよう。
得たモノも多かったのでね。
さぁ、部屋(143号室)に入ろう。
(画像をクリックすると拡大するよん)
再びのこのお部屋ぁ~~~~★
1人で泊まるには広過ぎる、キレイなお部屋だ。
さて、空港の横にあるお宿なので、外に出ても何も無い。
なので、ベッドでゴロゴロするしか方法がナ~イ★
まずは、明日からの生活費を計算する。
有り金を全部出して調べると…
北京で払う宿代(4050元)分の日本円(6万円)をキープすると、残りは2000円と400元(約5400円)になる。
北京空港から市内へのバス代(往復)や、成田空港から自宅までの電車賃を考慮すると…
…明日からは1日50元(680円)ほどの生活かぁ~。
トルファンなら全然余裕だけど、首都の北京ではかなり厳しい。
東京なら、1日1500円で観光してご飯を食べる感覚だ。
虎の子の香港ドルは、両替不可能なほどの僅かしか残っていないし…
カードを使うか?
でも、中国だとまだ危険だしなぁ…
それ以前に、下町を観光するので、カードが使えるような店には行くつもりも無いし。
北京で友達と合流後に借金するか?
もし、彼の手持ち金がギリギリだったら、どうする…
困ったねぇ…
さて、気分転換にシャワーでも浴びますか。
サッパリしたついでにTシャツも洗って、後はベッドでゴロゴロ。
TVを点けてみると…
…おっ、今夜も出会えたぞ★
(画像をクリックすると拡大するよん)
癒してぇぇぇぇぇぇ~~~~~~ん
その天使の歌声で、傷ついたオラのハートを癒してぇぇぇ~~~ん★
この娘がいるという事は、こちらの姫様もいるという事だ。
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激しく癒してぇぇぇぇ~~~~~ん
あぁ、今までこれほど「CCTV 音楽チャンネル」を見入った事があっただろうか。
いやぁ~、ウイグルは疲れた。
明日からは「秩序の都市」北京だ。
よほどのヘマをしない限り、このような精神的疲労はだいぶ減るだろう…。
何だかんだ言っても、首都である北京が一番しっかりしている。
さて、明日に備えて寝るとしますか。
おやすみんみ~~~~ん★
…あれ?隣の部屋で口喧嘩が始まったぞ。
時計を見ると2時。
コップが割れる音もした。
…ホントに中華人民はうるさい民族だ。
ホテルの人が仲裁に入ったのか、すぐに喧嘩は収まった。
では、改めて、おやすみんみ~~~~ん♪
(つづき「その42」はこちらーっ!)
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