シルクロード一人旅日記 ~「我的長征 2006」その40:トルファン・食べ歩き~
(前回「その39:トルファン・バザールでござーる」からのつづきーっ!)
(「その1:香港へ」はこちら)
(「その10:カシュガル老城」はこちら)
(「その20:カシュガル駅」はこちら)
(「その30:トルファン艾丁湖」はこちら)
このシリーズは、「香港」からスタートし、中国奥地にあるシルクロードの街「カシュガル」「トルファン」「ウルムチ」を巡って、無一文に近い状態で「北京」へ戻って来た、1ヶ月半の過酷な一人旅。
…では、スタート★
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2006年7月22日(土):晴れ
吐魯番(トルファン:تۇرپان)
おはよう★
ただ今、9時半。
今日はしっかりと眠れたぞ♪
昨夜は、いつもと違ってうるさい客がいなかったので、ヒジョーに静かで落ち着いていたのだ。
さて、今日は新疆ウイグル自治区内での最後の完全フリー日なので、悔いのないように街を観てウイグル料理を食べておこう。
(明日は、ウルムチ空港脇のホテルに泊まって、翌朝に首都「北京(ペイチン:ぺきん)」へ移動の予定)
支度をして、10時半に外に出る。
まずは、本屋に行って北京の地図を買おう。
これから歩くルートは、以下のとおり。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2006年当時の地図を撮影)
最後のお散歩やでぇぇぇ~~~~ぃ★
●…お宿(トルファン賓館)
◆…John's Cafe
■…トルファン博物館
▲…文化旅游広場
▼…屋台村(夜の飲食用)
★…バザール(新拓商場)
★…高昌路(メインストリート)
▲…解放路(旧市街地との境目)
結果的には、●→★→◆→●→▼→★→●と巡った。
これって、バザールと食事処を2往復だね…。
まずは、お宿の前のぶどう棚を北上する。
(画像をクリックすると拡大するよん)
この道をのんびり歩くのも今日で最後かぁ~。
幼稚園で、藤棚の下で遊んだ以来の快適さだったのになぁ…
最初の交差点で左に曲がり、そのまま真っ直ぐ歩いてバザールの横にある「新華書店」へ。
本屋に入って地図を探すも、北京の地図は売っていない。
売っていないのなら用はナイので、さっさと引き上げるのぢゃ★
ひょっとしたらバザールの中の売店で売っているかも…と、そのままバザール(新拓商場)に入ってみた。(地図の★)
(画像をクリックすると拡大するよん)
ござぁぁぁぁ~~~~~~る
今日はもうバザール内の配置も解っているので、のんびり観て回ろう。
メインの道をテコテコ歩く。
(画像をクリックすると拡大するよん)
今日も賑やかぁぁぁぁ~~~~★
相変わらず、あの婦人服屋は大賑わいだ★
一通りクルっと観て回ったので、裏口付近にあった小さな屋台でナンを買うことにした。
(地図は売っていなかった)
…おっ、ここは小さなナンがあるぞ♪
カシュガルでよく見た、ベーグルの形をしたかわいいナンが売っていたので、迷わずご購入~★
1個5角(0.5元:約7円)で、値段もカシュガルと一緒。
かわいいナンは、このおばちゃんの店でしか売っていないようだ…
さて、お昼になったのでお宿に戻りまひょ。
移動日の前日なので、ここの衛生状態が良く判らない屋台で何かを食べるのは止めておこう。
リスクは少しでも減らしたほうが良いのでね。
(もうね、1996年にウルムチで食中毒にあたった「卵とトマトの炒め物」がトラウマになっている…)
このまま裏口からバザールを出て、ウイグル人街を歩いてお宿に戻る。(地図の★の下の道→▲経由)
お宿に入る前に、対面の「John's Cafe」でお昼ご飯~~~♪(地図の◆)
(画像をクリックすると拡大するよん)
ここは安定の品質と味で体調を整えておきましょう
店内に入ると、トルファンに来た初日にバスターミナルで声を掛けて来たイケメンのウイグル青年がいたので、同席した。
まずは、料理を注文。
・豆芽肉(もやしと豚肉の炒め物:18元)
・米飯(白ごはん:2元)
・雪碧(スプライト:4元)
定食っぽく注文してみた。
相変わらず店員さん達は無愛想だ。
料理が来た。
いっただっきまぁ~~~~~っす♪
もぐもぐ。
やっぱり、もやしは美味いねぇ~~~~
でも、カシュガルのお店のアッサリ塩味と違って、こちらは辛口だった。
…ご飯が進んじゃうぢゃないか。(笑)
ウイグル青年とカタコト(英語)で話しをする。
すると、ズノンさんに電話をしたらしく、ほどなくズノンさんもやって来た。
3人で色々ハナシをする。
「おとといと昨日はどこへ行って来たの?」とか「明日はどうするの?」とか…
オラが他のタクシーの運ちゃんと仲良くなっていないかどうか、軽く気になっているようだ。(笑)
明日の予定を話したら「じゃぁ、11時にホテルのロビーに行くよ」という事になった。
バスターミナルまで送ってくれるらしい。
歩いて行ける、すぐ近くの距離なのにね。
そして2人はお店を出て行った。
すると、ほどなく、あの無愛想店員のおばちゃんが、オラに向かってしかめっ面で話し掛けて来た。
「あなた、日本人でしょ?なのに何で我々漢民族とハナシをしないで、ウイグル人達とばっかりハナシしているの?しかも我々には解らない言葉(言語)で!」
…おいおい、客に説教しだしたよ。
だってオラ、中国語はあまり話せないし、彼らは日本語と英語で話し掛けて来るからね。
そりゃぁ、話しやすい人と話すでしょ。
しかも、あなたは外国人相手の店の店員なのに、英語もあまり話せないで毎日無愛想な態度をしていたら、誰も話し掛けないよ…
カシュガルの同店とは、接客態度が雲泥の差だな。
※この2006年当時は、まだまだ「サービス(と笑顔)」という概念が、一般の漢民族には浸透していなかった。
2019年の今、同じことをしたら(言われたら)漢民族に「ウイグル独立のテロを企てている」と勘違いされる可能性が高いので、充分にご注意を★
…そう言われれば、トルファンに来てから漢民族と話したことが無かったよ★
やはり、ズノンさん達の日本語の能力はスゴい。
ついつい甘えてしまっていたなぁ…
説教されては居心地が悪いので、お宿に戻ろう。
会計をしたら「22元」だった。
ごはん分の2元を伝票に記入していなかったらしい。
ラッキぃーーーーーっ★
客に説教した罰だ。
(2元(27円)もらっても説教されたくはナイけどね…)
目の前のお宿に戻って、お部屋に入る。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ただいまぁぁぁぁ~~~~~♪
とりあえず、ベッドでゴロンしたい
荷物を置いてベッドに転がろうと思ったけど、さっき買ったナンを触ったら、まだ温かくて柔らかかったので一口かじってみた。
…う、美味ぁぁぁぁぁーーーーーーーいっ
こんなに柔らかいナンは初めてだっ★
まさに焼きたてのベーグル状態。
気が付いたら、全部食べちゃっていた。
てへっ
夜に食べようと思っていたのに……お腹がいっぱいだ。
腹ごなしに洗濯をしよう。
…ってな訳で、Tシャツを洗う。
そしてベッドに転がって、ガイドブック等を眺めながらゴロゴロ…。
今日もここは静かだ。
昨日と今日は、漢民族の団体客がいないのかな?
…時が過ぎた。
腹減ったな。
気が付くと、もう19時過ぎだった。
外が明るいから、まるで「夕飯時」という感覚がナイ。
では、トルファン最後の晩餐は、屋台村に行って食べまひょ♪
支度をして、お宿を出る。
テコテコ歩いて屋台村に到着ぅ~。(地図の▼)
(画像をクリックすると拡大するよん)
この明るさで20時だぜぇぇぇ~~~~~い★
前回、ズノンさん達に連れられて来て勝手は解ったので、今日も同じように各屋台で注文をする。
右奥に瓶が高く積み上げられている屋台は、酒類の販売所。
当然、ムスリム(イスラム教徒)は買うことが無く、漢民族と外国人観光客用だ。
今夜は、
・豆の麺(3元)
・羊腰子(羊の腎臓(マメ):10元)
・シシカバブ(2元)
・烏蘇啤酒(ウースービール:3元)
を注文してみた。
新疆最後の晩餐なので、これくらい多めでも良いっしょ♪
豆の麺は、目の前のこの屋台で注文した。
(画像をクリックすると拡大するよん)
イイねぇ~~~~~♪
麺の種類がいくつかあったけど、良く解らなかったので前回食べたのと同じにしてみた。
おばちゃんがいる場所で麺を茹でて、手前の花柄の器に入った各調味料や具を丼に入れて混ぜ合わせる。
そうして出来上がったのが、これ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
美味そぉぉぉぉぉ~~~~~う
生のトマトは苦手なのだが、まぁこれくらいならギリ許容範囲でしょ…
紫掛かった小さな丸い粒がお豆さまで、緑は香菜(シャンツァイ)だ。
(オラ、香菜も苦手なのよ…)
底のほうに、細かく切った羊肉とピーマンも隠れている。
具だけで言えば、ウイグル名物「ラグメン」の汁ありバージョン。
麺は日本の乾麺のうどんと全く一緒で、一瞬「ここはシルクロードの中心地だ」という事を忘れてしまうくらいだ。
日本で作るとしたら、あっさり鶏ガラ醤油のラーメンスープと乾麺のうどんでOK。
そこに、羊肉・ピーマン・トマト・香菜を入れれば完璧だ
左の瓶は、烏蘇(ウースー)ビールね。
ウイグルでは定番の銘柄っぽい。
シシカバブと羊腰子は、この屋台から。
(画像をクリックすると拡大するよん)
美味しく焼いてね
燃料は木炭かコークス(石炭)なので、ガスとは違ってゴーカイに焼けるのだ★
やって来ました♪
(画像をクリックすると拡大するよん)
おぉ、いぇい★
手前が羊肉のシシカバブで、奥が腎臓(マメ)の羊腰子。
見た目は似ているけど、値段と食感はまるで違いましてよぉぉぉぉ~~~~ん★
腎臓の程良いコリコリ感がまいう~~~♪
ビールに良く合う
これで晩餐の用意は整った。
(画像をクリックすると拡大するよん)
質素だが内容は濃い。
いっただっきまぁぁぁぁ~~~~っす♪
はぁ~~~~、シ・ア・ワ・セ
これが、本格的なウイグル料理を食べる最後のチャンスなんだろうなぁ…
次はいつ来れるか判らないしぃ~~~。
(事実、その後は政治情勢がアヤシくなって、同じような体験をしにくくなってしまった…)
しっかりと味わって、周りの雰囲気も記憶に留めて、オラの晩餐は無事に終了~★
さて、お宿に戻りますか。
…おっ、そうだ!
昼のナン屋さんに行こう★
またあのナンが食べたくなった。
再びバザールに移動する。(地図の★)
そして、昼のおばちゃんの屋台に行き、大きいナン(1元)を買った。
ウイグル語は全く解らないので、ジェスチャーで「周りのお店よりも、ここのナンが一番美味しいよ★」と親指を立てて「Good!」サインを出しながら、とりあえず中国語で「好吃(ハオチー:美味しい)!」と言ったら理解してくれたようで、ウイグル語で何かを言いながらすごく喜んでいた。
トルファンで、初めて純粋な笑顔に接した気がした。
何か気分がイイ♪
さぁ、お宿に戻ろう。
昼と同じく、バザールの裏口から出て、ウイグル人街の「解放路」をテコテコ歩く。(地図の▲の道)
(画像をクリックすると拡大するよん)
いい夕日だ…
「夕日」といっても、すでに20時50分だ。
夏の東京の感覚だと、17~18時くらいかなぁ~。
前を歩く女性の、買い物袋を持って帰宅する姿が「当たり前の日常」っぽくて、かなりお気に入りの1枚だ
ウイグル人街に漢民族女性が歩いているというのに、少し違和感を感じるが…。
まぁ、オラも日本人だし、ウイグル人から見ればどっちも一緒か。
お宿に曲がる角に、モスクがある。(地図の▲)
昼はあまり気にも留めなかったのだけど、夕日を浴びてキレイだったので撮ってみた。
(画像をクリックすると拡大するよん)
あっら~~~~~~~~~~っ★
何とも美しい光景ではないか
緑色が夕日に映えて美しい。
ここも尖塔が横に4本並んでいる、珍しい姿だ。
門の部分を、ちょいとアップで。
(画像をクリックすると拡大するよん)
あれ?珍しく漢字も書かれている。
門の上には漢字で「南関大寺 一九八六年六月」と書かれている。
それほど古くはないねぇ~。
見上げてみた。
(画像をクリックすると拡大するよん)
4ヶ月ぅぅぅぅぅぅ~~~~~★
イスラムの象徴の新月が4つ並んでいる。
(道路の電線の関係で5つ全ては収められなかった…)
今回は、本物の月は一緒に撮れなかったねぇ…
お宿に入る前に、対面にある売店でコーラと「黒加侖汁(ヘイチアーロンチー)」を買う(計10元)。
黒加侖汁は、日本語だと「くろかりんジュース」と言う。
調べてみたら、中国原産のユキノシタ科の「フサスグリ」で、カシスの仲間らしい。
ペットボトルに入ってフツーに大量に売られている、こちらでは定番のドリンク。
味も濃くて甘過ぎず、暑い気候には合うッス
(今回の旅の途中で発見した、オラお気に入りの逸品)
ぶどう棚の道路を渡って、お宿にご帰還~~~。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ラストただいまぁ~~~~~~★
このお宿「トルファン賓館」に「ただいま」と言うのも、これで最後だ。
お部屋に入って、シャワーを浴びて、ベッドでゴロゴロ。
今日はあまり移動しなかったけど、人とハナシが出来たので楽しい1日だった♪
さて、そろそろ寝ますかいのぉ~。
明日はウルムチへの移動日だから、体調を整えておかねば★
…ぢゃ、おやすみんみ~~~~ん♪
(つづき「その41」はこちらーっ!)
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コメント
いよいよ葡萄棚の道も終わるのね。涼しげなので壁紙に貼りたいくらいです。野菜たっぷりのトマトスープ麺、いいじゃないですか~。
日本のラーメン屋さんはこってりスープが流行ってるみたいで行きたいと思わなくなりました。お肉は硬いの?腎臓が5倍のお値段とはびっくり!!
フサスグリは熊の好物だよね。透き通った実がきれいなので活け花に使ってました。
投稿: ばんび | 2019年8月 5日 (月) 14時57分
★ ばんびさん
シシカバブは、内臓系を注文すると必ずどこでも「これは○元だよ、ホントにイイの?」と再確認されました。(^^;)
日本のラーメン、「東京風」をチョイスすればアッサリ醤油味ですよん。
そば屋さんのラーメンがそれに近いッス。
投稿: まりりん | 2019年8月 6日 (火) 06時49分