海外旅日記 ~「Go West!ユーラシア大陸横断鉄道旅行1996」その88:クアラルンプール・お盆の墓参り~
(前回「その87」からのつづきーっ!)(「その1」はこちら)
このシリーズは、香港からスタートし、中国・ロシア・北欧・南欧と進み、ユーラシア大陸最西端のポルトガルのロカ岬までの極貧鉄道旅行。
「その57」からは、その帰路の、ポルトガル→イタリア→ギリシャ→トルコと、シンガポール⇔マレーシアの鉄道旅。
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1996年8月23日(金):晴れ
→ Kuala Lumpur:クアラルンプール
昨夜22時半にシンガポールを出発した夜行寝台列車は、真っ暗な森の中を進む。
周囲は、ソテツなのか?パイナップルなのか?の木がたくさんだ★
さて、どこを移動しているかというと…
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2015年のグーグルマップより)
マレー半島の先っぽよん♪
★…シンガポール駅
●…クアラルンプール駅
両点を結ぶオレンジ色の太い線(幹線道路)と似たようなルートを通っている。
線路の状態はお世辞にも良いとは言えず、高速でもナイのにかなり上下左右に揺れた。
車両の台車が空気バネなのに、これでは全く効果が発揮出来ていない…
(逆に、古いコイルバネ台車の車両はもっと揺れているんだろうなぁ~)
…ってなワケで、当然「快眠」も出来るハズがなく、ベッドでうにょうにょ転がりまくっていた。
そして朝6時。
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(1996年撮影)
しうてぇ~~~~~ん★
列車は終点の「Kuala Lumpur(クアラルンプール)」(以下「KL」)駅に着いた。
寝不足なので、朝日が目に痛い…
さて、ココからまた列車に乗って移動するそうな。
でも、ほんの数駅とのこと。
まずは、親戚のおばさんの家に行くんだって~。
切符を買おうとお札を手にしたら、券売機に「ただ今、お札は使えません」との表示が…
仕方ナイので、駅舎内のハンバーガーショップに行き、小銭に崩すがてらに朝食を摂る。
ちなみに、KL駅の外観はこんなカンジ。
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(1996年撮影)
豪華やのぉ~~~~~
駅っぽくないね…
側面(…というか正面?)はこんなカンジ。
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(1996年撮影)
モスクか王宮のようなデザインだ★
駅の規模は大きくなく、駅舎は見えている範囲でほとんどだ。
ホームが3つで線路が4本。
首都の中心駅としては、かなり小さい方だ。
さて、近郊列車の切符を買おう。
Cさんの小銭で2人分の切符を買う。
今から行く場所はココらしい。
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(2015年のグーグルマップより)
「KLの隣町」くらいのカンジ~。
★…クアラルンプール駅
●…スリ・セティア駅
この「Seri Setia(スリ・セティア)」駅まで距離はおよそ14Km。
KL駅から「ポートクラン支線」で6つ目ほど。
ちなみに、この地域「Petaling Jaya(ペタリングジャヤ)」は「PJ」と呼ばれている。
「Jaya」は「勝利・栄光」の意味で、KL周辺の町名のオシリによく付いている。
…「茶屋」ではナイぞ。
東京の「三軒茶屋(さんげんぢゃや:Sangen Jaya)」は、マレー人にとっては馴染みやすい町名だろう。(笑)
今から乗る列車はこんなカンジ。
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(1996年撮影)
近代的だねぇ~~★
想像以上に今ドキだったので、ちょっとビックリ★
マレーシアは急速に近代化が進んでいるので、2~3年経つとかなり変わってしまうそうだ。
この電車も、去年(1995年)に走り始めたそうで、それによって途中駅も増えたんだって。
「シンガポールからマレーシアに帰って来る度に街の景色や乗り物が変わっていて、地元なのにもうワカラナイヨ~★」と、Cさんは叫んでいた。(笑)
近郊列車用の乗り場(真ん中のホームの奥)から電車に乗る。
乗る時間は10分ほどだそうだ。
電車が発車した。
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(1996年撮影)
快適ぃ~~~~~~♪
列車は3両編成。
今ドキの「VVVFインバータ制御」で、デッキ付きの客室ということもあって、かなり静かで快適
線路の状態も良いので、さっきまで乗っていた寝台列車とは大違いだ
ほどなく、スリ・セティア駅に到着。
駅の造りは対向式ホームで、日本の一般的な近郊駅とほとんど同じ。
…何か日本に帰って来たみたい★(笑)
駅舎を出て、目の前の道路でバスかタクシーに乗ることに。
バス停は目の前なのだが…
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(1996年撮影)
…わ、渡れなひ。
歩道と車道の間にバイク専用レーンがあって、平日朝の通勤ラッシュと重なったために全く横断することが出来ナイのだ★
数分待てどもバイクは途切れず…。
しかも、みんなオートレース並みに高速で通過して行くので、走って横断もムリ。
(車優先社会なのだ)
しばらくして、僅かに出来た瞬間を狙って横断成功♪
たかが数メートル進むのに何分掛かってんだよ…
だが、今度はバスが来ない。
車道も渋滞しているのだ。
この渋滞解消のために近郊列車が誕生したのだが…
更なる解消のために、近郊列車線をたくさん造っているそうな。
1998年に開通予定なんだって。
やっと来たタクシーを何とか捕まえて乗り込む。
…あぁ、やれやれ。
そして、やっとおばさんの家にたどり着いた。
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(1996年撮影)
イイ家ぢゃぁぁぁぁぁーーーーーん★
…何だよ、日本のオラの家よりも、ぜ~~んぜん豪華ぢゃん
全く想像外の家だったので、これまたビックリ★
この家は、ニュータウンの中に建っている。
大きな家だが、ハナシを聞くと「2軒で1棟になっている」そうで。
よく観ると、建物の中心線でフェンスや壁によって完全に仕切られている。
これがKLでは一般的な造りとのこと。
治安はイマイチなので、家によっては窓に格子を取り付けている。
ココでCさんの親戚一同に挨拶をする。
「日本から来た客」ということで、あちらさんも少し緊張している。
オラも、(1人で訪れる)外国の一般家庭は初めてだったので、少し緊張。
…えっ?「言葉の問題は」って?
Cさんが日本語を喋れる以外は、みなさん広東語・北京語・英語・マレー語を話すのみ。
マレーシアやインドネシアでは、華僑の皆さんはコレくらいは話すことが出来る。
(すべて実生活で必要なので)
オラは、日本語(プロ級)・広東語(たしなむ程度)北京語(かする程度)・英語(中学1~2年レベル)で対応。
Cさん一族は広東語がネイティブなので、まぁ何とか意思疎通は出来そうだ。
でも、広東語も英語も「マレーシア訛り」があるので、慣れるまでは気疲れしたが…
とりあえず、寝不足だったので寝かせてもらうことに。
シャワーを浴びて、昼寝をする。
その間、Cさんは親戚とおしゃべりタイム♪
お昼になったので起こされた。
目の前にはお昼ご飯が
一般家庭のご飯なので、近くのお店で買って来たモノがそのまま出て来る。
こういうのイイねぇ~~~♪
美味しく頂いたら、Cさんが「今からおばあちゃんのお墓参りに行くよ~」と一言。
Cさんと2人でお墓参りに行くことに。
…何だよ、今回のマレー旅行って「お盆の帰省にくっついて来た」って~ことぢゃん★
人生初マレーシアの、初観光スポットが「お墓」って…
…キライぢゃなくってよ、こういうの(笑)
タクシーを拾って、丘のほうへ登って行く。
Cさんが運転士さんに道順を説明しているのだが、オラとは日本語、運転士さんとはマレー語で話しているので、アタマの中がこんがらがっちゃうようだ。
(Cさんのネイティブは広東語なので、全て文法(語系)が違うのだ)
「あの車がいる場所で右に曲がって」と説明している時に、「車」だけ日本語で「くるま」と言ってしまい、車内の3人で大笑い。
マレー人・中国人(華僑)・日本人と、何とも国際的な車内だ★
ほどなく、お寺が見えた。
下車して境内に入り、円形のお堂の中に進む。
お堂の中は壁面にびっしりと遺影と遺骨が納められている。
最近の日本もこんなカンジのお墓が増えて来たよね~。
そして、その中から1人の写真の前に立ち、「うちのおばぁ~ちゃん♪」とCさんがニッコリ。
「どうも、初めまして~♪」と、ご挨拶★(笑)
仏教のお寺なので、様式や作法などは日本とあまり変わらナイ。
強いて言えば、色彩が派手めなくらいか。
(日本の寺院も、建立当時は極彩色というのが多かったのだ)
別のお寺だが、クアラルンプール近郊のお寺は、こんなカンジ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2000年撮影)
マレーのお寺は、華僑が多いので中国風の様式だ。
マレー人はイスラム教徒なので、タイ・ミャンマー風の寺院の様式は伝わって来なかったのだろうか…?
後ろでは、高層ビルがニョキニョキ生えている真っ最中だ★
お参りを済ませ、再びタクシーで移動。
今度はCさんの実家に行くそうだ。
多分、KLの市内に戻っていると思われる、緑に囲まれたニュータウンっぽい場所で下車。
これがCさんの実家だそうな。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2000年撮影)
やはり建物の半分で別世帯になっている。
一軒家と集合住宅の中間のようなこのスタイル、日本人からすると不思議だが、意外と気にならナイ。
上下と片側の隣人がいないから、マンションよりは気楽だしね~♪
マレーシアの新興住宅地は、こんなカンジ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2000年撮影)
日本よりも格段に良い
これだけ緑に囲まれているのって、何て豪華なのだろう…
この写真の場所は「ランカウイ島」と言うリゾート地だけど、KLの住宅地も、もう少し緑が少ないくらいで似ているね。
家の目の前の道は、こんなカンジ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2000年撮影)
イイねぇ~~~~~♪
もう一度言う。
地方都市ではナイ、首都「クアラルンプール」だぞ★
東京で言えば、山手線から10Km位(練馬・杉並・世田谷)の位置か。
こんな街に住みたい~~~
さて、家の中でまたもや挨拶。
確か、親戚がいたっけかなぁ…(詳細な記憶が残っていない…)
そうそう、この国には「お手伝いさん」(女性)がたくさんいて、華僑の家には大抵いる。
お手伝いさんは、外国からの出稼ぎか、地方から来たマレー人がほとんどだ。
香港にも、フィリピン人のお手伝いさんが大量にいる。
しばし休憩していたら、Cさんが「こんどはお母さんのお墓参りに行くよ~♪」と言って来た。
準備をして、みんなで車で出掛ける。
…も、お寺が閉まっていた。
みんなで話をした結果、明日の朝に来ることにして、さっきの親戚の家に戻ることに…。
家に戻り、夕食&洗濯&シャワーを浴び、Cさんのいとこ達とCさんの写真を観ながらおしゃべり。
ちなみに、家の中はこんなカンジ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
結構お金持ちの家庭だぞ★
Cさん曰く、「アナタも日本の家を売ってこっちに来たら大金持ちよ~」とのこと。
土地代が安いから、上物(うわもの)にお金を掛けられるんだって★
Cさんと記念撮影もした。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
こちらの家は、床が木ではなく石が多いので、ピッカピカに光っている
南国なので、石のほうがヒンヤリして気持ちイイのだろう♪
いとこ達とも記念撮影。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
おぉ、いぇい★
Cさん・オラ・Jさん(姉)・Sくん(弟)だ。
Jさんは女子大生で、かなりカワイイ
もし渋谷や神戸などの街に立っていたら、フツーに日本語で話し掛けられるくらい、日本人のような顔立ちだ。
みんな、歳も大きくは離れていない。
(ちなみに、最年長はCさんだ。)
おしゃべりしていたら小腹が空いて来たので、Cさん・Sくんと3人で近くのお店に食べに行くことに…。
Jさんは「乙女」なので、夜食は太るから食べナイそうだ。(笑)
お店は、建物と歩道の間にテーブルを出している所がほとんどで、開放感タップリ★
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2000年マラッカで撮影)
こんなカンジの建物が多い。
チョットした屋台気分に浸れる♪
Cさんが「ココに来たらコレを食べてみてぇ~♪」と言うので、「福建麺(ふぉっきんみん)」というモノを注文した。
福建麺は、カンタンに言ってしまえば、日本の「焼きうどん」に近い。
日本の太いうどんと、イカ・エビ・豚肉・チンゲン菜等を入れて炒め、オイスターソースや甜麺醤等で味付けしたモノ。
色はかなり黒っぽいが、食べてみると意外なほど薄味★
(甘味少々、しょっぱみ僅か)
…これ、うんめぇぇぇぇぇ~~~~っ★
すっかり気に入ってしまったぞ
中国・福建省の家庭料理っぽいので、店によって具や味付けは異なるようだ。
(さすがにコレは、日本ではお目に掛かれないなぁ…)
東南アジアの料理って、美味しいなぁ~♪
かなり満足して家に戻った。
…さ、外も真っ暗だし、寝ますかのぉ~。
オラは、今夜はSくんと一緒に寝ることになった。
CさんはJさんと。
(…う、羨ましい(笑))
S君の部屋に行く。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
男2人でセミダブルベッドかよぉぉぉぉぉーーーーっ★(笑)
…まぁ、タダで泊めてくれるんだ、仕方ナイ。
(しかも全てタダ飯だったしぃ~)
…んぢゃ、おやすみぃ~♪
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コメント
Cさんって女性だったのか…
投稿: ばんび | 2015年11月 2日 (月) 16時55分
★ ばんびさん
…あれ?
前回もCさんの写真出てますケド…。
投稿: まりりん | 2015年11月 2日 (月) 17時33分
すんません><あのころ39度超えの発熱中ででかいハトの像までは覚えてるけど、もうろうとしてたからよく見てなかった。
投稿: ばんび | 2015年11月 2日 (月) 20時23分
★ ばんびさんアゲイン
…おぉ、そう言えば。
Cさんは、東京に語学留学に来ていた時に知り合いました~。
その頃の知り合いが、この旅で何人か出て来ているのだ~
投稿: まりりん | 2015年11月 2日 (月) 23時26分