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2015年3月12日 (木)

海外旅日記 ~「Go West!ユーラシア大陸横断鉄道旅行1996」その72:イスタンブールへ~

前回「その71」からのつづきーっ!)(「その1」はこちら

このシリーズは、香港からスタートし、中国・ロシア・北欧・南欧と進み、ユーラシア大陸最西端のポルトガルのロカ岬までの極貧鉄道旅行。
その57」からは、その帰路の、ポルトガル→イタリア→ギリシャ→トルコと、シンガポール⇔マレーシアの鉄道旅。

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1996年8月4日(日):晴れ

→ İSTANBUL:イスタンブール

8時頃、目が醒める。

気が付いたら、列車は2両だけになっていた。
前6両は途中で切り離されたらしい。

そして程なく、ギリシャ側の国境の駅「Πύθιο Διδυμοτείχου(ピシオン)」に到着した。

ココで、ギリシャ・トルコ国境付近の地図をご覧いただこう。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7201
(2015年のグーグルマップより)
左下がギリシャで、右がトルコ(左上はブルガリア

国境がこれだけの距離を接していながらも、鉄道でトルコへ渡れる場所はの1ヶ所のみ。
なので、列車も沿岸部から国境の川沿いに、ずっと北上して来たようだ。

ココで出国審査

車内に入って来た係官にパスポートを持って行かれるが、さほど待たずに出国のスタンプが押されて戻って来た。

周囲は天気も良く、とても静かだ…。
日向ぼっこに良さそう
でも、車内からは出られない。

その後40分ほど待っただろうか。
後ろにトルコ国鉄の車両を、2両増結した。

ほどなく、逆向きに出発。
結局、また後ろ寄りの車両になってしまったのね…
(アテネからずっと後ろの車両だべ…)

少し走り、あまり幅の広くない川をゆっくりと渡る。

ココがギリシャとトルコの国境らしい。

国境付近の写真を撮らなかった(撮影禁止かもしれない)ので、現在のグーグルマップでご覧いただこう。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7202
(2015年のグーグルマップより)
下がテッサロニキ方面で、上がブルガリア方面だ。

…ギリシャの「ピシオン」駅
…国境の鉄橋
…トルコの出入国管理所

そして、国境部分のアップがコレ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7203
(2015年のグーグルマップより)
小さな鉄橋がポツンとあるだけ。

橋を渡るとすぐに列車は停車。
トルコ側の国境の建物に到着。
駅ではなく、出入国管理所みたいだ。
Uzunköprü(ウズンキョプリュ)」国境と言うらしい…。

ここでも係官が乗り込んで来て、パスポートを持って行かれる。
Good-bye my passport~~」という声が、車内のどこからか聞こえて来た。
車内に笑いが起こる。

静かなノンビリした所だ。
外に出てもイイよ」とのことなので、みんな列車から降りてあちこち散歩している。
オラもレールの上に座って日向ぼっこ。

最高のひととき

40分くらい経っただろうか、やっとパスポートが返された。
詰所から出てきた検査官が、おもむろに入口の前に置いてある小さな台の上にみんなのパスポートを並べて、一言。

パスポート取りに来~い

…おいおい、大事なモノなんだからそんな所に置くなーっ
手渡しで返せーっ(笑)

たまたま外にいたから早く判って取りに行けたものの、車内にいた人達は全然気付かず。
外にいた人が車内の人達に伝えたら、みんなゾロゾロ出て来た

表紙を見てまず「日本国」と書かれたものを捜す。
オラのは10年用の赤いので、仲間のは5年用の紺色だ。

10年用は、当時まだ出たてで自分のだけだったので、「赤く日本と書いてある」で探したらすぐ見つかった。
表紙が赤いのは、スイスほか数ヶ国くらいで、数が少ない。
だが、仲間のは諸外国と同じ紺色なので一苦労。
台の周りにたむろする人垣の中に、首を突っ込んで選び出す。

…まるでバーゲンだ。万引きしても判らない。(笑)

検査官は「これお前のか?」と言って緑のパスポートを差し出す。
表紙には「대한민국(大韓民国)」の文字が…。

違ぁ~う(笑)

パスポートを持って車内に戻る。
すると今度は荷物検査だ。
順々にやって来る状況を見ていると、どうやら1コンパートメントにつき荷物1個の割合のようだ。

…幸か不幸か、オラの荷物に白羽の矢が当たった。

OPEN」の声のもと、バッグを開く。
検査官が手を突っ込んで、こちらの顔の表情を見ながら、麻薬等が入ってないかを探る。

半分形式的な感じがするが、間違ってココで検査官に麻薬を入れられ、金をせびられた日にゃぁ~たまったもんじゃない

そっちが心配でドキドキ。(笑)

そしてすぐに「OK」と言って、何事もなく去って行いった。
すぐさまこっちもバッグに手を突っこんで探ったが、何も入れられた形跡はなかった。

…ふ~、一安心。

全体で1時間ちょっとで終了し、列車は出発した。

いよいよイスラム文化の国、そしてアジア大陸とヨーロッパ大陸の向かい合う国、トルコ

キリストの国からイスラムの国へ…

緩やかな地形の中、一面のひまわりに囲まれて列車は進む。
この辺りはひまわり畑が非常に多い。
一面が真っ黄色

トルコ国鉄はギリシャ国鉄と違い、電化もされているし、客車は新しいし、設備もしっかりしていて非常にイイ
乗り心地だって悪くはナイ。

ただ、電車は…(後述)

途中から市街地になり、近郊電車も走る区間に入った。
列車は快調に飛ばし、各駅を高速で通過
ギリシャではあまり味わえなかったので、気持ちがイイ

そろそろイスタンブールだ。

終点が近づいて来たので、車内のみんなが落ち着かない。
窓から顔を出して景色を見ると、トルコ人の生活が目に入って来る。
今までみた事のナイ、西アジアの生活様式にワクワクしてくる

途中、何度も近郊電車とすれ違う。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7204
(1996年撮影)
…が、この電車、超~クセモノである。

4ドアで非冷房、前面は大昔の湘南電車(クハ86形)を高運転台にした感じ。
色は水色ブルーで、真ん中に紺色の細い帯が入っている。

ドアは両開きの手動(こわれた自動かも)で、開いたまま走っている。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7205
(1996年撮影)
御開帳ぉ~~~~~~う

開いたドアの所にニイチャンが半身乗り出して立っていて、すれ違いざまにいろいろな攻撃を仕掛けてくる。

言葉ならまだカワイイが、ツバをかけたり、ラリアートしてくるヤツもいる。
なかなかスリル満点だ
チキンレースのようにお互いギリギリまで粘って「勝負」もしてみたが、アッサリ負けた。
そうかと思えば、キッズが無邪気に手を振って話し掛けて来たりもする。

…謎な国だ。

やがて列車は、海沿いに出た。
そして海岸に沿って城の周りを通り、くるっと180度向きを変える。
(上の電車の写真が城壁沿いのカーブ部分)

海に背を向けるような格好で、ヨーロッパ大陸のはじのはじ、「İSTANBUL(イスタンブール)」駅に到着した。

(イスタンブールには列車の駅が複数あるので、この駅は通称「Sirkeci(シルケジ)」駅と呼ばれている)

解りにくいので、地図をご覧いただこう。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7206
(1996年当時の地図を撮影)
がシルケジ駅で、が線路だ。(左下から走って来た)

到着時刻は16時半過ぎ。
結局、アテネから約26時間掛かった。

ガイドブックには「バスは所要14時間ほど」と書いてあったので、倍の時間がかかった事になる。
だが、これも後日調べたらデタラメで、列車とほぼ同じくらいだそうだ。
それなら、列車のほうがゆったりしていて楽だね

シルケジ駅のホームはこんなカンジ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7207
(1996年撮影)
カァ~ッチョエェ~のぉ~~

赤いトルコ国旗がナイスだね♪ 
ホームは、上野駅地上ホームや阪急梅田駅などのように、櫛形になっている。

かつて、パリ(ロンドン)からココまで超セレブ列車「オリエント急行」が走っていたのだが、今はそのイメージも涌かない。
我々も、オリエント急行と同じルート(オーストリアのウィーンから東欧経由)でココまで来る事も出来たのだが、ビザと料金の関係でイタリア・ギリシャ経由となった次第。
(ユーレイルパスはオーストリアまでしか使えない。その先は切符を買わねばならない)

それに、まだ東欧がソビエト崩壊後の混乱から脱していなかったので、東欧地域の最新情報がほとんどなかった。
(「旧ユーゴスラビア周辺は国境通過出来ナイ」という情報もあった)

駅の線路の終端、つまり駅正面から入ってすぐの所に、こんなモノが建っていた。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7208
(1996年撮影)
アタ様ぁぁぁぁぁ~~~~~っ

トルコ建国の父(初代大統領)、「Mustafa Kemal Atatürk(ムスタファ・ケマル・アタテュルク)」の像だ。

トルコも日本と同じく「脱亜入欧」の路線を進んだ。
なので、イスラム教の非国教化や、日常使用する文字をアラビア文字からアルファベットへの変更などが行われた。

そのせいなのか、日露戦争でロシアに勝ったためなのか、トルコ人は超~親日派なのだ。
(トルコはロシアをあまり快く思っていない)
日本人が思っている以上に、トルコ人はかなり日本に親しみを持っている

さて、お宿探しだ

まずは駅前に出る。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7209
(1996年撮影)
キレイで小ざっぱりした駅舎だ

駅前は、いきなり下町っぽい雰囲気に囲まれている。
すぐ右手にはがある。

イイカンジの所だなぁ~~

ガイドブックを見たのか、駅のカンバンを見たのか忘れたが、近くにある「MOLA」というホテルに行ってみることに。
歩き出すと、すぐに坂道になっていて、露店などで賑わっている。

チョー楽しそう~~~~

後で来よっと

ほどなくMOLAの前に到着したが、なんと改装中

…ガッカリ。

どうしようか考えていたら、すぐ近くにいたオヤジさんが「すぐ横に入った所にホテルがあるぞ」と言って来た。

おじちゃん、ありがとう

素直に従って、そのホテルに行ってみる。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7210
(1996年当時のモノを撮影)
お宿の名前は「Otel Anadolu(オテル・アナドル)」。

アナドル」とは、トルコのアジア側の土地(半島)の名前。
小アジア」や「アナトリア」とも言われている場所だ。
「オテル」は「ホテル」のトルコ語。

このカードの裏側には地図が描いてあった。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7211
(1996年当時のモノを撮影)
主要な観光スポットがすぐ近くに集まっていて便利そうだ

部屋を見せてもらうことに。
上の階に行って部屋を見たら…

全てが青と白の2色になってるぅぅぅぅぅ~~~っ

まるでギリシャのサントリーニ島のようだ。
トルコまで来てギリシャに逆戻りした感もあるが、サントリーニ島に行けなかった悲しみを充分に癒してくれそうな配色に、もうすっかりメロメロ
即断でココに泊まることを決めてしまった。

部屋の色だけで宿を決めたのは、人生初だよ…

壁と天井は白で、床とカーテンと掛け布団が
…だったような気がする。
帰国後、自室を同じような配色にしてしまったほどだ
(2015年のアナドルのサイトを見たら、全く違う暖色系になっていた…

お値段は、シャワー付き・トイレ共同で1人1泊US$9(約900円)。
米ドルで支払った。
余談だが、ロシア・東欧・トルコ等に行く時は、米ドル札(1ドル・5ドル札)をたくさん持って行ったほうがイイと言われた。
事実、大変役に立った。
トルコ国民は、自国のトルコリラを信用していないのだ。

部屋の写真は撮らなかったが、屋上の写真は撮ったので、ご覧いただこう。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ユーラシア大陸鉄道横断旅行 Go West!1996その72・イスタンブールへ-7212
(1996年撮影)
…ね、でしょ

しかも、正面には超有名な「Ayasofya(アヤソフィア)」がどどぉーーーーん

これぞトルコ、申し分ナイっ

さぁ、宿が決まった。
荷物を降ろして、シルケジ駅へ両替をしに行こう。

のんびり歩いて駅に到着。
トルコリラへの両替を済ませて、駅構内のすぐそばにある観光案内所に行く。
イスタンブールの地図をもらって、近くで安く食事出来る店を教えてもらう。

すると、カウンターにいた気さくなおじさんが、突然「何人だ?」と話しかけて来た。
日本人だよ」と答えると、意外そうな顔をして「本当か?」と聞いてくる。
そして「インドネシア人だろ?」と言って来た。
なんで?」と聞いたら、横にいた青年が「だって肌が真っ黒だからさ」と言う。
日焼けしていて真っ黒になっていたからねぇ~。
さらに、「オマエ(の名前)はマイケルか」と突然訊ねて来た。

…マ、マイコォ~~~っ(ポーッ

なにゆえ「マイケル」なのだ?
だから日本人だって」と言っても「本当か~?」とニヤニヤ。

…からかわれているのか(ーー;)

まぁとにかく、笑顔で親切にいろいろ教えてもらった。
やはり日本人には好意的なようだ

さて、もう18時くらいなので、夕飯を食べよう。

駅前にお店が並んでいて、そのうちの1軒がケバブサンドのお店だった。
入口を観ていたら「入って来い」と手招きされたので、中に入る。
ケバブサンドを食べてみると…

…何と、吉野家の牛丼の味(笑) 

実に日本人の口に合う味付けだ。
醤油ベースなのか

とりあえず、コレでイスタンブールで食いっぱぐれる事はなくなったぞ
最悪、毎回ココに通えばイイ。

腹も満たされたので、お宿に戻ろう。
テコテコ歩き、途中の雑貨屋でいろいろ買い込む。

部屋に戻って、シャワーを浴び、ゴロゴロ。
さぁ、今日は移動で疲れたから、もう寝るべぇ~~

んぢゃ、おやすみぃ~

…ん、夜中なのに外で大音量の放送が掛かっている。
街中がウルサイなぁ~。
(イスラム世界では、日曜日は平日なのだ。彼らの休日は金曜日。)

つづき「その73」はこちらーっ!

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コメント

楽しそう、のんびりしてるのかな?

投稿: bell | 2015年3月13日 (金) 08時04分

★ おっかさま

ポルトガルを出発してからは、ココまで急ぎ足で来たので、トルコではのんびり過ごしまぁ~~~す

投稿: まりりん | 2015年3月13日 (金) 09時43分

マイケルさん こんばんは。
検査官に麻薬を入れられたりもするんだ。
海外旅行って思わね危険がいっぱいなんだなぁ・・・。

投稿: ひめ子 | 2015年3月14日 (土) 20時31分

★ ひめポーーーーーーゥ

ハ~イ マイケルだよん

発展途上国では、小遣い欲しさに警官などがこういう手口を使うのは多いね。
ボーッとしていて反論できない日本人女性は狙われやすいから要注意

投稿: まりりん | 2015年3月14日 (土) 21時00分

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