旅日記 ~「寝台特急:サンライズ瀬戸。2013」その2~
(前回「その1」からのつづきーっ!)
(2016年12月のサンライズ乗車記と車内の詳細はこちらをクリック)
2013年3月24日(日)、今や貴重な寝台列車「サンライズ瀬戸」に初めて乗ったぞ
21時26分、列車は「高松(たかまつ)」駅を静かに発車。
(画像をクリックすると拡大するよん)
わくわく♪
動き出してほどなく、車掌さんが検札にやって来た。
切符を見せてすぐに終了。
あとは終点「東京(とうきょう)」駅まで自由な時間だ♪
四国特有の、「山盛りご飯」のような丸いカタチをしたお山のシルエットを眺めながら、プチ宴会。
う~ん、ゼイタクな時間ぢゃ
列車はほどなく「坂出(さかいで)」駅に到着。
ココで「松山(まつやま)」駅から来る特急列車「いしづち」と接続するのだが、5分ほど遅れて到着するので待っているとのこと。
窓の外はコンクリの壁。
1階のベッドから眺めているので仕方がナイ…。
「いしづち」が到着して、乗り換えも済んだようだ。
列車は5分遅れで出発した。
さぁ、いよいよココからがビューポイント
坂出と次の駅「児島(こじま)」駅間は、あの「瀬戸大橋」だ♪
部屋の電気を消して、窓のカーテンを全部開ける。
真っ暗な部屋の窓に、外の景色がクッキリと映し出される。
列車はどんどん高度を上げて橋に近付く。
そのさらに上空に高速道路がやって来た。
スゲェェェ~~~~★
どうなってんだい、日本の建築技術ってよぉ…
道路と線路が重なった所で、大きなコンクリートの穴に突入した。
そう、これが瀬戸大橋の巨大な橋脚だ★
穴をくぐりぬけた途端、突然鉄橋の「ゴーーーーーッ!」という音と共に、目の前に瀬戸内海が飛び込んで来た
うぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~っ★
なんてキレイなんだっ
昼間の景色とはまるで違う。
しかも部屋を真っ暗に出来るので、電気が消えない快速列車などから見える景色ともまるで違う。
ビールを飲みながら、しばらくは車窓の景色に釘付け…
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(2016年12月5日撮影)
ブレブレでゴメンね…
コレだけでもサンライズに乗った甲斐があった♪
瀬戸内の海って、サイコーだね
個人的には香港の「エアポートエクスプレス(機場快綫)」からの景色を思い出してしまった
列車の前方を見ると、ヘッドライトが橋の鉄骨を照らし出している。
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(2016年12月5日撮影)
トンネルのようでトンネルでない、不思議な空間…
海を渡り、列車は本州に入った。
…ホントに本州と四国って線路つながっているんだね。
本州側の駅、児島駅に到着。
ココで乗務員が、JR四国からJR西日本のクルーに交代する。
列車はすぐに発車。
少々遅れているため、結構な速度で走る。
部分的に単線なので、遅れると全ての列車に影響が出るからだ。
22時半頃、列車は「岡山(おかやま)」駅に到着した。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2016年12月5日撮影)
隣のホームがまぶすぃ……
ホームに入る途中の眼下には、後ろに連結する「サンライズ出雲」が待ちわびている姿が…。
駅に入れずに、手前でずっと待っていたのねぇ~~~★
ココでサンライズ兄弟の両列車が連結され、堂々の14両編成になった。
ほどなく出発。
駅の端っこの道路から、こちらに手を振っている人をハッケーン★
手を振り返したら、気づいてくれた♪
ビールとつまみも無くなったので、そろそろ寝るか。
ココから先は山間部。
見る(見える)景色もほとんどナイ。
車掌さんのアナウンスも「この放送をもちまして、緊急時以外は翌朝の横浜(よこはま)駅到着まで放送を致しません」とのこと。
いよいよ本格的な夜行列車のお時間だ♪
寝っ転がり、電気を消す。
列車は快調に高速で走っているが、山道なので、線路がクネクネしていて少々揺れる。
でも、いつのまにかウトウトし始めていた…
…と、その時
非常ブレーーーーーーーーーキ
ブレーキが掛かった数秒後に、プラスチックっぽい「カリカリッ★カラン!」というような音がした。
上か隣の部屋のハンガーが床に落ちたのかな…?
列車は真っ暗な山間部に停車した。
すぐに車掌さんからの緊急アナウンス。
「ただいま、列車に鹿が接触した模様です。現在確認中です」とのこと。
そっかぁ。
…?
……
………接触って、目の前ぢゃん
慌てて窓のカーテンを開ける。
シーンとした山裾の景色が広がっている。
数分後、ガチャガチャと音がして、運転士さんが外に降りて来た。
懐中電灯を持って、床下や周囲をチェックしている。
部屋の電気を点けて、少しでも運転士さんに協力★
どうやら特に問題は無さそうだ。
だが、運転士さんがやたら先頭の左下のスカート(バンパー)部分を気にしている。
懐中電灯を当てて念入りに見ている…
おぉどうやらそこに鹿さんはぶつかったようだ…。
でも、真ん中にぶつかっていないということは、「轢いてはいない」ということ。
それだけでも、不幸中の幸いだ。
鹿さんは無事なのだろうか…?
10分以上は停車していただろうか、列車は無線でいろいろ連絡を取った後、ゆっくりと動き出した。
その後は、もうフルスピードで走りまくる★
イイのか、こんなにスピード出して走っていて…
「夜行列車だから少々遅れたって影響出ないだろう」と思っているアナタ、考えが甘~~い
ココは天下の山陽&東海道本線、深夜には高速貨物列車がたくさん走っているのだぁ~よ★
物流の遅れは、宅配便や市場に出す鮮魚などには大打撃を与えてしまう。
現在の東海道&山陽本線は、旅客線と言うよりも「貨物の大動脈」なのだ。
うつらうつらしてたら、本格的に寝てしまったようだ。
停車時の揺れで「姫路(ひめじ)」駅に着いたことは解った。
あと1時間ほどで「大阪(おおさか)」駅だな…と思って、深夜の大阪駅を見てやろうと企んだ。
しばしネムネム…
また停車したので、「三ノ宮(さんのみや)」駅かな?大阪駅かな?と思ってカーテンを開けると…
…あれ?どっちの駅でもナイ。
目の前に新幹線のホームがある。
寝ぼけたアタマで考える。
…目の前に新幹線のある駅は…?
しかも、今この駅で運転士が交代している。
…って~コトは…
…おぉ何ともう「米原(まいばら)」駅まで来てしまったのかぁ~~~~★
「京都(きょうと)」駅なんぞは、とっくの昔に通り過ぎていたようだ…。
姫路から米原までは、時速130Kmで走れるくらいに線路が整備されている。
どうりで猛スピードで走っていたワケだ。
ココ米原駅からはJR東海のエリアになる。
関ヶ原(せきがはら)のクネクネ山間部を走る。
途端に横揺れが大きくなる。
それでも列車は速度を下げない。
う~ん、大きな犬に細かく揺さぶられている気分…
30分ほどで「大垣(おおがき)」駅を通過。
ココからはまた、安定した高速走行区間に入る。
高速でカッ飛ばす。
揺れは少ないが、突然鉄橋などに突入すると、騒音でビックリする
長良(ながら)川や木曽川は長いよぉ~~~~~~~~っ
「岐阜(ぎふ)」駅を過ぎた時点で、完全に落ちたようだ。
目が覚めたら「熱海(あたみ)」駅だった。
ココでも運転士が交代。
JR東日本のエリアに入ったぞ★
もう少し寝ていたかったので、2度寝を決め込む。
この辺は勝手知ったる路線なので、あえて景色を見る必要はナイ。
次に目が覚めたら「平塚(ひらつか)」駅付近だった。
そろそろみんな起き出してくる時間だ。
外を見ると、もう月曜の朝ラッシュ時間帯に入っていた。
ホームにはかなりの人が。
6時ちょい過ぎだというのに、みなさんお早いご出勤で…
車掌さんのアナウンスが入った。
「おはようございます。あと30分ほどで横浜に到着します」
この放送でみんながゴトゴト動き出した。
東京まではまだ1時間弱あるのだが、一応ちゃんと起きて身支度をしておく。
ただし、足だけは直前までパジャマ履いたままのリラックス状態にしておいて…。
(旅にはパジャマの下だけ持ち歩くと、軽くて小さくてヒジョーに便利♪)
6時44分、列車は横浜駅に定時に到着した。
(画像をクリックすると拡大するよん)
おぉお仲間2階建て♪
横須賀(よこすか)線の2階建てグリーン車だ。
朝は湘南や鎌倉に住む「お偉いサン」達がた~くさん乗っている。
駅のホームはこんなカンジだ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
人がいっぱい★
下り列車ですら、コレだけ人が待っている…
上り列車はこんなモンぢゃナイ★
その中を、パジャマ履いて足投げ出して寝ながら東京に「ご出勤」しているオラ…
なぁ~んか、急にゼイタクな気分になって来た♪
(実際に、この後はそのまま会社行って仕事ぢゃ)
さあ、終点東京駅まであと20分ほど。
最後に朝の景色でもゆっくり眺めますか♪
窓から外を見ていて、ある事に気が付いた。
…窓ガラスが汚れたなぁ…
高松駅ではすごくキレイだったのに、今は水たまりの水が掛かったかのように汚れている(赤い○丸印)。
(画像をクリックすると拡大するよん)
あれぇ~、雨が降ったワケではナイのになぁ~~~~。
その汚れを目の前でよ~く見てみた。
そして固まった…
コレは水ぢゃナイ、血だぁ~~~~~~~っ
そう、昨夜の鹿さんの血だったのだっ
おそらく、1階のイチバン前にあるこの部屋の窓ガラスだけ汚れたのだろう…。
あの非常ブレーキの直後の「カリカリッ」って、まさか鹿さんのツノが当たった音だったとか
ほどなく、列車は終点「東京」駅に到着した(7:08)。
(画像をクリックすると拡大するよん)
う~ん、赤レンガ♪
復元工事が終わってからは、それまでの角ばったスタイルから丸っこくてぷりちーなお姿に生まれ変わった。
なんか、生まれてから今まで見ていた印象とは違うから、東京駅だと認識するまでにチト時間が掛かるかもぉ~~★
列車が停車し、みんなホームへ降りる。
東京駅でのお姿も撮っておいた。
(画像をクリックすると拡大するよん)
早朝だから、空がまだ青いね♪
横に数人、鉄ちゃんらしき人が一緒に写真を撮っている。
彼らはフツーに写真を撮っていた。
運転士さんも列車から降りたら、そのまま事務室へ去って行った。
…だが、オラだけは知っている。
この先頭の左下部分を見ると…
(画像をクリックすると拡大するよん)
おぅ、ぢーざす★
鹿さんがぶつかった跡が生々しく残っているではナイかっ
この位置からして、鹿さんは斜め後ろに回転しながら飛ばされたようなカンジがする。
打ち所が悪くなければ、たぶん生き延びているだろう…
無事でいてくれよぉ…
気を持ち直して、今から出勤モードへ切り替え★
改札を出て、目の前の皇居に向かう。
職場は東京駅から歩いて行ける範囲にある。
(ラッシュの地下鉄を一駅だけ乗るのも、なんかバカバカしいしね)
いったん帰宅して、準備し直してから出社しても良かったのだが、大荷物持って朝ラッシュに巻き込まれたくはナイ。
なので、かなり早いがそのまま出社することに。
皇居のお堀端を歩く。
(画像をクリックすると拡大するよん)
ちょうど桜が見ごろだなぁ~~♪
こうやって見ると、わざわざ京都まで行かなくても、東京にだって「雅(みやび)」なモノはあるね
ちなみに、この奥は江戸城跡地。
無料で中に入って見学出来る。
コレ、意外とみんな知らナイ★
江戸城の奥は皇居。
そこは我々下民どもは入れない。
こんなカンジで、おみやげ抱えて職場に一番乗り。
他のみんなに「どうしたのっ」とビックリされまくりの朝だった。
そりゃそうだ、いつもフレックスで昼近くに出勤して来るヤツが、朝の8時前にいりゃぁ~ねぇ~~♪
まぁその分、おみやげ渡しながら旅の話で盛り上がれたケドねぇ~~♪
チョット想定外のアクシデントがあったけど、寝台特急の旅はなかなかの面白さだった
またお金貯まったら乗ってみようかなぁ~~~~♪
トータルで考えると、「新幹線(のぞみ)+特急」の料金とそれほど変わらナイからねっ★
みなさんも乗ってみてね~~♪
(おしまーい!)
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コメント
鹿さ~~んッ
どうか御無事でいて下さい
10年ほど前に初めて寝台列車で
札幌から北斗星に乗った時のことを思い出しましたよ
楽しい(コワい)レポート
ありがとうございました
投稿: mitsumiya | 2013年4月 8日 (月) 12時45分
今はパートのお休みが3日間しか取れないから、夜のうちに移動できる寝台列車って魅力的
格安飛行機よりうーんと贅沢な旅気分を味わえますよね。
今年で娘モンの学費支払いも終り・・・余生は旅を楽しめるようになりたいわ( ̄▽ ̄)
それにしても、鹿さん・・・
ぶつかった跡が衝撃的ですぅぅぅ
投稿: みちくさ | 2013年4月 8日 (月) 18時26分
★ mitsumiyaさん
寝台列車は数回乗りましたが、非常ブレーキは二度体験しています。
最初の時は踏切らしく、問題なかったようなので状況確認後すぐに動きました。
今回のようなのは初めてです…
時代の流れで、夜行列車は壊滅的状況になってしまいましたが、ぜひまた「夜汽車」を味わってください
投稿: まりりん | 2013年4月 8日 (月) 22時05分
★ みちくささん
旅って「安ければ安いなりに」「お金を出せば出すほどそれなりに」サービスや快適さが違ってくるモンですね。
その時の状況に合わせていろいろチョイス出来るのも、楽しいトコロ
今は「ビンボー」と「リッチ」をうまく組み合わせて、旅を楽しんでいます
あと数年したら、娘モンと二人で「女子旅」に行くのも面白そうですね
投稿: まりりん | 2013年4月 8日 (月) 22時10分
サンライズは瀬戸大橋と瀬戸内海が見えたのね。
マリンライナーじゃ中が明るくて見えなかったよ。
(ちょっと寝てたかもしれない)
鹿さん無事だといいけど~。
お値段以上の体験でしたねえ
投稿: ばんび | 2013年4月 8日 (月) 22時27分
★ ばんびさん
内装の設計はミサワホームなのですが、体験値的にはニトリでしたね
投稿: まりりん | 2013年4月 9日 (火) 00時42分
なるほど。旅の最後にこんなハプニングが待ってたんだね。(笑)
鉄橋の騒音ってやかましいけど とっても好きな音♪
長良川と木曽川での鉄橋音♪いつか経験したい☆
車の免許証の更新の時に聞いた話で
高速道路を走行中に目の前に動物が現われたら ぶつかるしかないって・・・
確かにそうなんだろうけど 出来れば動物さんには出くわしたくないや。
寝台車を利用する旅ってのも また違った楽しみ方でいいかもしれないね♪
私は関西や関東方面を昼間に列車旅を楽しむのが密かな夢・・・。
投稿: ひめ子 | 2013年4月 9日 (火) 06時14分
★ ひめぽ
岐阜と静岡には大きな川がいくつも流れていて、そのたんびに起こされたッス…
静岡県の大井川は、地質と電気(電力)の境目なのだ。
東西で違っているんだよ。
動物さん、車はぶつかるしかない。
避けたらこっちが死ぬからね。
お山で出会ったら、ゆっくりと前を見たまま後ずさりするしかナ~イ
投稿: まりりん | 2013年4月 9日 (火) 09時54分
臨場感満載で、面白かった
車体の形も色も、ぷりち~~~ですね
鹿さんにはびっくり
あの、カリカリの音が…きゃ~~~っ
無事に生き残って、仲間に自慢して欲しい
投稿: ジャネット・ぽこ・リン | 2013年4月 9日 (火) 11時50分
★ ジャネぽこさん
この寝台電車は「サンライズ」の名の通り、「日の出」をイメージした朝日の色合いになっています。
今までの客車寝台は「ブルートレイン」と言われるように「夜」をイメージした青いものでした。
コレは好みの分かれるところですね
鹿さん、山に食料が無かったんだろうなぁ…
里は危ないでぇ~~~っ
投稿: まりりん | 2013年4月 9日 (火) 14時35分
おはよう~
写真で見ると跡がいっそう生々しいね
でも轢いてないからきっと大丈夫…なハズ
投稿: マリコ✿ | 2013年4月10日 (水) 06時36分
★ まりっぺ
コレは血と毛の一部が付いているのはナイかと…
まぁ、無事を祈りましょう
投稿: まりりん | 2013年4月10日 (水) 11時09分