海外旅日記 ~「Go West!ユーラシア大陸横断鉄道旅行1996」その34:チタからノボシビルスクへ~
(前回「その33」からのつづきーっ!)(「その1」はこちら)
このシリーズは、香港からスタートし、中国・ロシア・北欧・南欧と進み、ユーラシア大陸最西端のポルトガルのロカ岬までの極貧鉄道旅行。
注:文中の地名・名称等にふり仮名がないものは、前回までの日記を参照されたし。
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1996年7月2日(火):晴れ
(Чита(チタ)) → (Зима(ジマ))
おはよう★![]()
今日は目が覚めたら「Улан-Удэ(Ulan-ude:ウラン・ウデ)」駅にいた。
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
初めてのロシアの町ぃぃぃぃ~~~~っ★
この辺では一番の町らしく、都会だった。![]()
みんなの顔つきを観ていると、モンゴル系の住民が多いようだ。
今、どこにいるのかと言うと…
(画像をクリックすると拡大するよん)
(2019年のグーグルマップより)
❷だよん★
まずは、時計を1時間遅らせる。![]()
昨夜の移動中に時間帯が変わったからだ。
ロシアは東西に広いため、地域ごとに時差がある。
この列車は東から西へ向かって走っているため、偶然にも1日走ると1時間、時計を戻さなければならないのだ。
つまり、モスクワまでの4日間は、我々(列車内)にとっては1日が25時間もあるのだ★
何か得した感じぃ~♪![]()
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逆に、モスクワ発の北京行きやウラジオストク行きの列車は、1日が23時間しかない。
そして、発車時間を確認し、カラダを伸ばしにホームへ降りる。
(全ての列車の時刻は「モスクワ時間」で動いているので、ややこしい
)
最初の写真に写っているのは、近郊電車。
何てゴツいデザインなのだろう…![]()
顔は機関車、側面は客車といった感じの車両だ。
車内は、公園にあるような木のベンチが並んでいるだけの、簡素なもの。
とてもじゃナイが、この電車には「サービス」という単語はどこにも存在しない。![]()
数分の停車時間の後、列車は発車。
また室内でまったり。![]()
そして昼頃、本日のメインイベントがやって来た。![]()
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車内の全員が、進行方向右側の窓に集まる。
車窓から見えるものとは…
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
「バイカル湖」だ★
超巨大な淡水湖で、面積は九州がスッポリ入るほどある★![]()
透明度も世界一クラスで、水中でも遠くまで見えるとのこと。![]()
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列車は、湖畔のすぐそばを走る。
どれくらい近くかと言ったら、5mくらい先がもう水面。
(上の写真がまさにそう。)
でも、湖面からものすごい量の霧が立ち上がっていて、景色はほとんど見えなかった…。![]()
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周りは快晴なのに、湖上だけ曇っていた。
それだけ、湖水の蒸発量がスゴいのだろう…。
線路は湖畔に沿って敷かれているので、列車からは3時間近く観ることが出来る。![]()
途中で、線路際に物々しいフェンスが近寄って来た。
何か国境みたいだ…![]()
「ロシア国内なのに?」と思っていたら、我々が俗に言っている「ロシア」って「ロシア連邦共和国」と言い、いくつかの小さな国が集まって1つの巨大な国になっているそうで。
なので、今まで走って来た所は「ロシア連邦共和国」内の「ブリヤート共和国」だそうだ。■□■
故に、ホンモノの「国境」があったという訳。
アメリカの「州」に近いイメージなんだと思うけど、日本人には理解しにくいねぇ…。![]()
「ロシア連邦」内なので、国境など存在しなかったかのように、何事も無く通過した。![]()
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(21世紀の今で言うと、EU諸国内が近い感じかな)
その後しばらく走り、列車は「Иркутск(イルクーツク)」駅に到着した。(地図の❸)
こっちは大都会だっ![]()
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街中に紅白のツートンカラーの路面電車が走っているのが、ホームから見えた。
ここで同じツアーの数名が下車。
バイカル湖を見学(1~2泊)するらしい。
「Good-Bye!」と言って、車内でお別れする。![]()
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わずか数日とはいえ、一緒に行動してきた顔見知りがいなくなるというのは、ちょっと寂しいものだ…。![]()
この駅で前3両ほどを切り離し、荷物車を後ろに付け替え、さらに後部に数両を増結した。
この列車は、長距離を走る割に全体的に停車時間が短いのが特徴だが(一駅に10分も停車しない)、ここでは比較的長時間停車した。
列車が遅れた時は回復しづらいと思う。
実際、ずっと3~4時間遅れていた。
早速、表に出てリフレッシュ★![]()
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ずっと車内にカンヅメのせいか、すごく空気が新鮮♪![]()
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駅には色々な列車が停まっているので、ちょっと眺めてみた。
旧ソビエト連邦時代の紋章、「CCCP」マークを付けたままの車両を発見!
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年撮影)
おぉ、いぇい★
これは1992年の社会・共産主義体制の崩壊と共に、「忌まわしいもの」として急速に撤去されている。![]()
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なので、今や貴重なモノだ★
資本主義国になってからは、客車も色々な塗色のモノが増えてきた。
あと、途中の駅に停まる度に、床下から「ポコッ
ポコッ
カーン★カーン★」という音が聞こえてくる。
初めは「何だろう…?」と思っていたのだが、ここで正解をハッケーン![]()
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駅の係員が、台車の軸箱(車輪の軸を支えている部分)や車輪をトンカチで叩いていたのだ。
軸箱を叩くと「ポコッ
」と音がして、車輪は「カーン★」とイイ音がする。![]()
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これは、叩いた時の音を聴いて、異常がナイかを検査しているのだ。![]()
(中にヒビ割れや変形があると、鈍い音になる)
日本でも昔はよくやっていた。
…この列車、途中で故障する訳にはいかないからねぇ。![]()
距離が距離なだけに、車両交換出来ないもんね。
そして、出発。
昼過ぎということもあって、食堂車に行ってみることにした♪
(毎食カップラーメンやうどんではイヤになってしまう!![]()
)
薄暗く、誰もいなくてうら寂しい雰囲気の中、係りのオニイチャンがメニューを持って来た。![]()
メニューを見ると…
「牛・豚・鶏」の3つしかなかった。
早速、注文をする。
鶏を頼んだら、「鶏はナイ」と言われた。
仲間が豚を頼んだら、「豚はナイ」と…。![]()
数秒の空白の後、オニイチャンが「今は牛しかナイ」と言った。
…おいおい、ぢゃぁメニュー見せる時に最初に言ってくれよ![]()
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モンキービジネスでもらった、お手製ガイドブックに書いてあったイラストのまんまぢゃねーかっ★(笑)
(画像をクリックすると拡大するよん)
(1996年当時の実物を撮影)
右ページのイラストね。![]()
結局、3人で「牛」を頼む。
「牛」と言っても、「ビーフステーキ」だよ、一応…。![]()
牛1皿は15,000P(ルーブル)で、米ドル払いなら「US$1 = 5000P」だと言われた。
(当時US$1=105円前後)
3人で
・牛3皿
・ペプシコーラ2リットルボトル(10,000P)
・パン1皿(3000P)
を食べる。
1人当たり400円相当だ。![]()
これ以上、手持ちのルーブルを減らしたくなかったので、ドルで支払う。![]()
ドルで払える所は、ドルのほうが結局安い。
ロシアやトルコ等では「1ドル札」がモノを言うので、1ドル・5ドル札は大量に用意しよう!
高額のドルで払うと、おつりにニセ札が混じっている場合があるので要注意。![]()
注文が入ってから調理を開始するので、出来上がりまでかなりの時間が掛かる。
それまでコーラ飲みながら、景色を観ていよう。![]()
20分以上は待っただろうか…![]()
料理がやって来た。
…おっ!味はイイぢゃん★![]()
中国の食堂車とは違い、思いっ切り西洋料理のコースっぽい雰囲気。
何とな~く、リッチな気分になる![]()
満足、満足♪![]()
食後、部屋に戻ってくつろぐ。![]()
しばらくして、列車は「Зима(Zima:ジマ)」駅に着いた。(地図の❹)
この駅で「ピロシキ(ロシアの揚げパン)」を買った。
駅の近所のオバチャン達が、列車の時間に合わせて自家製のピロシキ等を売りに来るのだ。
オラがおばあちゃんから買ったのは、野菜ピロシキ(1500P)。
仲間の2人は、隣りにいた![]()
おねぃさん
(あっ★失敗した!
)から、ポテトと卵が入ったピロシキを買った。
ポテトピロシキを少しもらって食べてみたら、美味だった。
美人の売るものは美味だぁ~ね
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ピロシキをホーム上で食べていたら、同じ列車の中国人青年に話し掛けられた。
「那是 什麼 包子?」
(ナーシー シェンモ パオズ?:それは何の「パオズ(まんじゅう)」ですか?)
…そうなのだ。![]()
中国人にとっては、ピロシキも「包子」なのである。
ちなみに、中国では一般的に小麦粉をこねて延ばしたもの(面状にしたもの)を「麺」(麦の面)と言う。
「麺」に何かを包んだりして丸めたものを「麺包」(つまり
パンのこと)と言い、「麺」に具を入れて蒸したりしたものを俗に「包子」(肉まん等)と言っている。
「麺」を引っ張って伸ばしたものは「拉麺」(ラーメン)と言う。
(「拉」は「引っ張る」と言う意味。「拉致」ってそうでしょ?)
いや~、文化の違いって凄いねぇ~。![]()
青年には答えられなくて(そりゃそうだ。「ピロシキまん」とは言えないし…
)、とりあえず中身を見せて「これはピロシキだ」と言ったら、青年曰く「ほぉ~![]()
」。
「うん♪うん♪」と、眼を輝かせてうなずいていた。
彼とピロシキとの歴史の第1ページが始まろうとしていた…![]()
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列車は西を目指してひた走る。
そして、真っ赤と言うよりは濃いピンク色をした深夜の夕焼けを観ながら日記を書いた。
※夏のロシアは、現地時間の23時を過ぎても日は沈まない。![]()
これが「白夜」というものだ。
だから、夕焼け時はすでに24時近くになっている。
さて、今日も寝るとするか…。
おやすみんみ~~~~ん♪![]()
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1996年7月3日(水):晴れ と 雨
(Зима(ジマ)) → (Новосибирск(ノボシビルスク))
おはよう★![]()
今日はたいくつ。
現地時間で10時頃に目覚める。
今日も時計を1時間戻す。![]()
25時間あるので、時間がゆっくりと過ぎている。![]()
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今日で乗車5日目。
そろそろ気がおかしくなってくる。(笑)
狭い空間に一週間も軟禁されているようなものだ…。
もう少しのガマンだ。![]()
少しして、昼食(うどん)を食べる。![]()
昼食を終えたら、車掌さんがやって来た。![]()
「ビールあるぞ!」![]()
持って来たのは、瓶の「北京ビール」。![]()
持って来られちゃあ~仕方がナイ、2本買いましょう![]()
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こちらは「天津 人参ビール」と違って、軽い口当たりで美味い♪![]()
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中国では1本2.5元(34円)だったのに、車掌さんは1本1US$(105円)で売り付けて来た…![]()
余談だが、車掌さんや駅のオバチャン達はロシア語しか話せないので、「ピロシキ(ロは巻き舌ね)」「アジン(1つ)」「スパシーバ(ありがとう)」だけはオラもロシア語を習得出来たッス★![]()
この列車は、別名「行商列車」と呼ばれている。
でも、どこかの京成電鉄みたいに、行商に行く千葉のオバチャン達をただ乗せているだけではナイ。
ここは列車内の全ての人が「行商人」だ。
車掌とて、小遣い稼ぎに余念がない。
列車が駅に到着すると、どこからともなく人々がホームにやって来る。![]()
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車内の人達は、自分の荷物(商品)をガサゴソやって、大量に抱えてホームに降りる。
そして、そこで集まって来た人達に売りさばく。
停車時間が短いから、売るほうも買うほうも真剣だ★![]()
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子供服等がよく売れていた。![]()
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発車すると、みんなで「どぉ?売れた?」と盛り上がる。![]()
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ちなみに、車掌さんも乗客にビールを売っているだけではナイ![]()
何と、駅に着くと乗客と一緒になって服を売っていたのだ★![]()
しっかりしている。![]()
車掌は2人で1組なので、1日交代で勤務している。
服は非番の人が売っていた。
普段の仕事を活かした、いい小銭稼ぎだ。![]()
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我々の車両の担当車掌は、体が大きく人当たりの良いおじさんと、背は低いが締まった体の少し無愛想なおじさんの2人。
すごく対照的である。
隣りのブロック(2~3両で1ブロックっぽい)は、何と「![]()
金髪のおねぃさん
」が車掌をしているではないか![]()
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ちょっと損した感じぃ~。![]()
しばらく景色を眺めていたけど、ここのところ景色に変化がナイ。![]()
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ナゼかというと、冬の吹雪のためにか、線路沿いに防風(雪)林が延々と続いているからだ。![]()
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…本当に延々と。
3000Kmくらい(都市部は除く)は続いていたんじゃないだろうか…![]()
防風林は白樺(しらかば)の木だ。
林の幅がかなりあるため、向こう側は全然見えナイ。![]()
「冬は“トロイカ”の歌詞どおりの世界になるんだろうなぁ~」と思いつつ、昼寝。![]()
夕方、食堂車へ行った。
今度は「鶏」を注文する。![]()
…遅い!腹減った。![]()
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料理は30分後にやって来た。
ロシアの人達は、注文を受けてから材料をさばく。
「新鮮なものを」とか「手抜きはしていない」とかの表れらしいけど、やはり遅い。![]()
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コレに慣れないと、空腹地獄を見るかも…![]()
どれどれ…![]()
…んっ![]()
んまぁ~~~~~~いっ★![]()
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待っただけのことはある♪
手羽をオーブンで焼いた感じで、皮がパリッとしている。![]()
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付け合わせはトマト・きゅうりと、炒めたポテト。
ポテトも絶品![]()
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これで20,000P(400円)は安い♪
満足★![]()
そして部屋に戻り、ゴロゴロ。![]()
22時頃、小腹が空いたのでカップ麺を食べる。![]()
外を見ると、まだ夕方だ。![]()
この辺の駅から、線路の枕木が木製からコンクリート製になり、乗り心地が少し良くなる。![]()
(結構横揺れがしているのよ。これが。
)
そして、列車は「Новосибирск(Nobosibirsk:ノボシビルスク)」駅に到着。(地図の❺)
この地方の大都市で、道路も広くビルもたくさん建っている。![]()
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短い時間の停車。![]()
発車後、大きな河を渡った。
鉄橋から、夕焼けに染まる空と、街明かりがキラキラしている夜の都会の、美しい景色が見えた。![]()
うん♪列車の旅も悪くないなぁ…。![]()
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さて、今日も寝るとするか…。
おやすみんみ~~~~ん♪![]()
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