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2011年9月22日 (木)

HOゲージ日記 ~「“緑色之路”中国鉄路YW22型」の巻~

今回も数少ない「HOゲージ」なんぞを…
(各写真はクリックすると拡大されるッス)

01
これは中国鉄路の旧型客車「YW22型」で、2等寝台(硬臥)車だ。
日本風にいえば「B寝台」で、「スハネ」「マハネ」ってなカンジ

YW」という形式名は、「硬臥(こうが)」という字の発音「Ying Wo」から取っている。
「硬(Ying)」…2等、「軟(Ruan)」…1等で、「臥(Wo)」…寝台車、「座(Zuo)」…座席車だ。
(1等座席車なら「軟座」で「RZ」となる)
現在は変更があったらしく、この法則の限りではナイ。

外国型はHOゲージで集めていた。(Nゲージのほうが高かったので…)
主にドイツ型車両がメインで、少しだけ中国型も持っていた。

昔はたくさん持っていたのだが、Bトレを始めてからはHO・Nゲージともに大半を売却処分してしまった。
で、手元に残った(残した)僅かな車両のうちの1両がコレだ

メーカー名は「百萬城」という。
おそらく、香港経由で作られた会社。場所は上海にあると思う。
「百萬(百万)」を広東語で発音すると「バックマン」。
…そう、あのアメリカのメーカー「Bachmann」だ

バックマン、昔はヘッポコなクォリティーで、いかにも「幼児向け玩具」といった品々だったのだが、今や安価で精密な模型を作るメーカーへと変身
欧米型車両のほか、アジア型にも進出してきて、海外車両好きにはうれしいメーカーだ

余談だが、北京語(標準語)だと「百万」は「バイワン」と読む。
メーカーのロゴも、「百万」を蒸気機関車風にデザインした、カッチョエェものになっている。
日本のロゴは英文ばかりで独自性がナイ。ハッキリ言って「ダサい」。
西洋人には「オリエントなもの」のほうがウケるのに…

なんでこんな車両を持っているかというと…
現在、当ブログで連載している「Go West!ユーラシア大陸横断鉄道旅行1996」中に、実際に乗ったからだ。
それ以外にも何度か乗っている。

初めての海外旅行はドイツだった。
その時に乗ったひこーきが、香港の「キャセイパシフィック航空」。
なので、いったん香港の空港でフランクフルト行きに乗り換えた。

香港の着陸時に「あの夜景」を見てしまってから、すっかり香港にもハマッてしまった
それ以来、香港を拠点に「ちうごく大陸」へと進出するように…。

んで、当時当たり前に走っていた「深緑色の列車」が、この「22型」だったというワケ。
02
当時の「深緑黄色(クリーム)の帯」というのは、共産(社会)主義国では一般的な色だった。
中国、ソ連、北朝鮮、東欧……
そんな「禁断の国の車両」車両を見ると、日本人にとってはドキドキするぢゃない?(笑)

しかも、車内は「昭和30年代」テイストで溢れてるし
当時の日本では消えてしまったものが、まだたくさん走っていた。(SLも)
03
もうすっかり「メロメロパ~ンチ」モノだ。

帰国後かなり経ってから、銀座の「天○堂」が「百萬城」とコラボして、日本でちうごく型を販売し始めた。
なので、いそいそと出掛けて迷わず購入
他にも数種類買ったのだが、デザイン的に自分の乗った車両のイメージとは違っていたので、売却してしまった。
(この22型客車は製造期間が長かったので、様々なバージョン違いが存在する)
この車両は気に入ったデザインだったので、手元に残しておいたというワケ。

車端部はこんなカンジ。
04
屋根が高く、ゴツいカンジ。

ちうごくの客車は、東北地方の「マイナス40℃」から、砂漠の「50℃」までの気温に耐えられるように作られているので、かなり頑丈だ。
それゆえ、ゴツいのだ。

では、細部を見てみよう。
05
車体端部の標記類だ。

硬臥車 YING WO CHE」と、車両の種類が書かれている。
日本風に言えば「B寝台車 B SHIN DAI SHA」と書いてある。

その右横の「YW22B 665087」は、形式名と車両番号。
「YW22B」が形式名。
日本風にすると「スハネ22のB番台」ってなカンジかな。
「B」は恐らく「第2次設計型」というようなニュアンスだろう…。

ドアの裾に書かれているのは「厳禁敲撃」。
「敲」も「撃」も「叩く」という意味。
なので「ドアを叩くの厳禁」というコト。

反対側の車端部も。
06
こちらも一緒だが、裾に「120Km/h」と、最高速度が書いてある。

では、車内の様子をば。
07
ちょっと見えにくいが、中には寝台が表現されている。
通路側から見た寝台だ。ハシゴなども見えるね

ちなみに、窓は二重窓。
なので、いくつかの窓は、内側の窓が少し開けてある状態を再現してある。

…ナゼかって?

だって、建て付けが悪いので、一度開けると二度と閉まらない窓が多かったからだ
春~秋はイイが、冬はたまったモンぢゃナイ! まぢ死ぬでー。

逆に、どうやっても外側の窓が開かない車両もあった。
夏の砂漠地帯でアレはキツい… (もち非冷房)

車体を分解しようと思っても、勝手がよく解らない(壊したくない)ので、実車の写真をご覧いただこう。
08
このようになっている。

寝台は3段。
最上段はかなり上にあり、寝相の悪い人にはかなり危険。
保護棒らしきものは気休め程度に付いている。(当然、付いていない車両も多い)
網棚のもっと上部に、かすかに上段の寝台が見える。

中段の寝台は折りたためる。
…も、寝台の空間は高いため、折りたたまなくても余裕で下段に座れる。

余談だが、網棚の下には1本の棒がある。
ココに全員、自分のタオルをぶら下げて干しているのだ。
しかも、干し方にも決まり(?)があるらしく、すべて同じたたみ方(4つ折り)で干されている。
これは「ちうごく人の常識(マナー)」なのだろう…。
テキトーにぶら下げておいたら、車掌さんにキレイに折りたたまれて、気が付いたら周りと同化していた。(笑)

反対のサイドから車内を。
09
寝台側から見た様子。

特に面白味はナイ。
だが、実車と比べると、良く出来ているのが判る

台車をアップで。
10
これは近鉄の台車(近畿車輛:KD51)に近いカンジだね。
オシ17の「TR53A」台車もこんなカンジ。

ユーラシア大陸では標準的なカタチのようだ。
あちこちの国で、同じような台車を大量に見かける。

もう片方の台車を。
11
こちらには「車軸発電機」が付けられている。

車内の照明にしか電力を使わないので、この程度の小型発電機で充分なのだ。
日本の旧客もそうだった。
現在のちうごくの客車は、日本と同じように「発電車」(日本で言う「カニ(電源車)」)を端っこに連結している。

…ま、こんなカンジっす。
「改革開放」時代の、まだゆったりとした時間の流れが残っていた頃の、良き車両の物語。

最後に…
12
出来ることなら、もう一度この寝台車で旅がしたい…。

再見(ツァイ チェン)

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コメント


日本メーカーは結構外国型模型を出したりしていますが、
逆に外国メーカーが日本型の模型をリリースしていたりするのでしょうか?

投稿: sogepe | 2011年9月23日 (金) 15時34分

イタリアの「LIMA」というメーカーで、HOゲージで、103系・0系、ワム80000などが出ていました。
遠い昔のおハナシです…。

Nゲージは、日本の加藤(KATO)氏が世界に広めたようなもので、本来は欧州で誕生しましたが、普及したのは日本とアメリカのみです。欧州はイマイチ…
欧州はHO(ショーティーサイズ)が一般的です。
なので、Nゲージの外国メーカー産日本形は、ほぼ存在しません。
そもそも、KATOのクォリティー&価格に勝てる外国メーカーは存在しないッス。

投稿: まりりん | 2011年9月23日 (金) 20時28分

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