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2010年9月23日 (木)

実物日記 ~「西武沼袋線は健在ナリっ!」2010秋~

今回は、いつもとはちょっと違った視点で見た、西武鉄道のお話しを。
2023年9月に記事と画像を追加して、全体的にリニューアルしました)

どん!
(画像をクリックすると拡大するよん)
東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1001
(2007年5月3日撮影)
鉄塔祭りぃぃぃぃぃぃぃ~~~~~っ

今回は、この写真の上半分に写っている「送電線」のお話し。

まずは、この一帯の地図をご覧いただこう。
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1002
(2023年のグーグルマップより)
今はにいるよん

…高田馬場駅
…下落合駅
…中井駅
…中野通りの踏切
…沼袋駅
…野方駅

最初の写真は、西武新宿線「新井薬師前(あらいやくしまえ)」駅と「沼袋(ぬまぶくろ)」駅()の間にある、「中野通り(なかのどおり)」の踏切部分だ。

この鉄塔達は「東京電力(とうきょうでんりょく)」の送電線で、名前は「目白(めじろ)線」と言う。
沼袋駅と「野方(のがた)」駅()の間にある変電所から、「下落合(しもおちあい)」駅()辺りまで延びている。
(正式には、言い方が“”かもしれない…

これらの鉄塔は、昔からこの西武新宿沿線の「名物」でもある。
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1003
(2006年11月20日撮影)
線路と電線は続くよどこまでもーーっ

こんな感じで、西武新宿線の上に延々と生えている。

この区間は、線路の架線柱と送電線の鉄塔が交互に設置されていて、鉄塔は架線柱の役目も果たしている。

線路沿いの道路と送電線の鉄塔…これぞ西武新宿線の風景
(…えっ京急大師線」もだって!?

…それが、だ。

先日、ふらっと歩いていたら…
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1004
(2010年9月20日撮影)
無くなっちょるぅぅぅぅーーーーーっ

電線もろとも鉄柱が無いっ!!

何と、あっという間に撤去されてしまった模様だ。

…い、いつの間に。

なので、慌てて撮影に出動した次第

一応、「東電の目白線が存在していた」という証拠写真を…
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1005
(2010年9月20日撮影)
ナンバーぢうさぁぁぁぁ~~~~~ん

目白線 No.13」…はい、確かに目白線の鉄塔であります

下の鳥の画も、昔ながらの東電のキャラクターだ。
でんこちゃん」よりも、かな~~~りの先輩で、オウムかなインコかな
横には「あぶない!! のぼるのはやめましょう。」と書かれている。

大雨の日は、鉄塔の碍子(がいし:電線を吊ったり固定したする、絶縁用の磁器)から「ジジジジ…」と、漏電している恐怖の音を聞きながら歩いていたのだが、それももはや過去帳入りか…。
(送電線ってあまりの高電圧なので、湿気が多い時は多少は漏電してしまうのよ)

だが、しか~~~し!!

まだ生き残っている電線もあった

野方の町の中にある変電所から沼袋駅までは、まだ電線が生きている。
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1006
(2010年9月20日撮影)
どどぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~ん

沼袋駅構内に建っている巨大な鉄塔までは、電線がやって来ているのだ

鉄塔の下のクリーム色の建物は、西武鉄道の変電所で、真横の架線に給電している。
この部分は架線柱がいっぱい建っているので、車両内から見ても良く判る。

この鉄塔が出来た時は、びっくりしたものだ。
沼袋にタワーが出来たっ」と仲間と騒いだ記憶が…

…で、この生き残っている送電線には、もちろん名称が付いている。

鉄塔に近寄ってみると…
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1007
(2010年9月20日撮影)
おぉ、いぇい

西武沼袋線」だってぇ~

確か、すぐ近くに似たような名前の線路があったような…

まぁ、ここは「西武新宿線」なので、関係無いっか。

…という感じで、とりあえず緊急速報

まだ撤去中だから、記録に残したいのであれば今なら間に合うっ!!

この数年後には「中井(なかい)」駅()~野方駅間の地下化工事が控えている。
ほどなく、この一帯の景色が激変するのと思うので、撮影するならお早めに~

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ここから追記(2023年9月)

この西武沼袋線、残っている部分はどうなっているのかというと…

まずは、巨大な鉄塔から。
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1008
(2016年5月21日撮影)
沼袋一の高さぁぁぁぁぁ~~~~~っ

恐らく、沼袋の町で一番高い建物だろう。
雷が鳴っても、ここに落ちてくれるようになった(落ちやすくなった)ので、「沼袋の町を守る避雷針」とも言える。

鉄塔の下の木々は「氷川神社(ひかわじんじゃ)」で、歴史ある神社だ。

左隣にある西友ストアも、地下化工事と共に閉店し、建物は解体されて工事現場になっている。
(新ホームの上り線は、この西友の真下に造られる)
子供の頃、確かこの屋上で遊んだ記憶が…
(短期間だけ開放していたような記憶が残っているんだけどぉ…

氷川神社から見る西武線も、子供の頃から好きだった。
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1009
(2016年5月21日撮影)
いい感じぃぃぃぃぃ~~~~~~~っ

恐らく、沼袋の住民のほとんどが見ている光景だと思われる。
初詣やお祭りの時は、絶対に見えるからね
一時期、神社の前もフェンスが張られて列車が見えにくくなっていたが、今は透明の物に変わっていたりして、多少見えやすくなっている。

やはり、「沼袋」と言えばこの光景だ

1つ上の、沼袋駅上空からの写真、当時の駅に残っていた跨線橋から撮ったもので、後ろに振り返るとこんな感じになっている。
(沼袋駅の工事の詳細はこちらの日記をご覧あれ

ほれ。
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東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1010
(2017年4月5日撮影)
鉄塔ニョキニョキぃぃぃぃ~~~~っ

白い巨大な鉄塔へは、このように電線がやって来ている。

まず、左奥のの鉄塔(野方の変電所)から右へ右へと進んで来て、正面奥のの鉄塔で90度直角に折れ曲がる。
電線は6本あるので、の鉄塔は3本ずつ分担して角度を変えている。

そして、正面の鉄塔にやって来て、背中側にある白い巨大な鉄塔へとつながっている訳。

これが今回のテーマ、「西武沼袋線」と言う送電線だ

余談だが、右側に見えるお城のような建物は、出来た当時は「沼袋駅前もお洒落になったよねぇ~」と人気だった。
今では入居している店舗もパッとしていなく、人の出入りは少ない。
近くに短大もあって、女子学生もよく通る場所なんだけどねぇ~。

しかも、隣は昭和からある木材問屋で、昔の田舎臭い駅前そのままで残っている。
今どき、改札前に材木が並んでいる東京23区内の駅もそう無いだろう。

この一帯も、沼袋駅の地下化工事の関連で、道路が拡張されて駅前(駅上)広場が出来る予定になっているので、景色は一変するだろう…
すでに駅前道路の一部は立ち退いて、道路拡張部分だけ引っ込んだ形で、新しい建物が建ち始めている。

つまり、今ある駅前商店街は「完全に姿が変わる」という事。

写真を撮っておくなら、今のうちですぞ

上の写真のの鉄塔は、こんな感じの場所に建っている。
(画像をクリックすると拡大するよん)
東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1011
(2010年8月7日撮影)
意外と手前ぇぇぇぇぇぇ~~~~~っ

沼袋駅前の踏切を超えて、みずほ銀行を過ぎた辺りに建っている。
現在は、みずほ銀行も立ち退いて、機材置き場になっている。

この目の前にある踏切も沼袋名物で、右側の道路が変則Y字状になっている。
なので、踏切が閉まると、右側の道は遮断機の棒が道を塞いで狭くなってしまい、車が通り抜け出来なくなる。
(通り抜ける車は、ごく僅かだけどね)
Y字路の真ん中にある遮断機なので、遮断桿(しゃだんかん:遮断機の棒の事)が異様に長くてしなっている。

踏切全体で見ても、ねじれたH字状になっている、大変珍しい踏切だ。
西武池袋線の「池袋(いけぶくろ)」~「椎名町(しいなまち)」駅間にあるX字状の踏切が鉄ちゃんの世界では有名だが、こちらのほうがかなり変則的だと思う。
この形に近い踏切が、江ノ電の「江ノ島(えのしま)」駅の改札前にある。
(こちらはY字路の入口部分に遮断機があるので、知らずに中に取り残される人(観光客)が結構いる)

写真に写っている2000系の初期型車両も2023年9月現在では風前の灯火状態だ。
最後の6両固定編成が間もなく引退(解体)し、残るは2両固定編成のみとなっている。

もう40年も走り続けてきたから、引退も仕方が無いよねぇ~。
さすがに、車内設備が最新型と比べると見劣りがするのでね。

この電車がデビューした時はびっくりした。
あまりに西武線っぽくない、当時の標準型の新車だったからだ(笑)
それまでは、国鉄のお古の部品を再利用した、赤いポンコツ旧型電車ばかりだったので…ね。

子供ながらに「車体は国鉄103系、足回りは東急8000系」という印象を受けていた。

ちなみに、「黄色一色にステンレスドア」のデザインは、この2000系が最初。
その後に、冷房改造された701・401系の系列が、2000系と同じ色になった訳。
101系は、登場にから窓周りにベージュも塗装されていたが、末期は塗装簡略化によってベージュが無くなり、同じ色になった。

さてさて。

この西武沼袋線、ある日の朝、突然電線が消えている(撤去されている)のを発見した
(画像をクリックすると拡大するよん)
東京都中野区・西武鉄道「西武沼袋線と目白線の鉄塔」2010秋-1012
(2022年4月28日撮影)
きれいサッパリ消えちょるぅぅーーっ

ますます沼袋駅上空の見晴らしが良くなってしまった…。
(今の沼袋駅前は、夜は真っ暗でゴーストタウン状態)

…という事は、これらの鉄塔もいずれ撤去されてしまうという事で…
西武沼袋線も目白線も、どちらも終点の変電所は残っているので、電線自体は別ルートで地下化されていると思う。

電線は、2022年の初め頃に撤去されている。
(2021年の年末までは電線があったのが、手持ちの写真に写っていた)

この沼袋駅と隣の新井薬師前駅一帯の名物がどんどん無くなり寂しくなってきたが、また新たな名物がたくさん出来る事だろう。

…んこれからは雷はどこに落ちてくれるのか…な

ではでは~

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コメント

鉄塔武蔵野線って小説ありましたね~武蔵野線の次は西武線ですか
「西武沼袋線」のフォントが駅名標っぽいですね

似たように「乗っかってる」送電線は、多摩川線にもありますよね
>地下化」工事が控えている
そうだったんですか!?まさか東西線直通とか・・・マサカネ☆

投稿: しげぺ | 2010年9月25日 (土) 12時21分

西武新宿線は、中井~野方間が地下化されることになりました。
詳細は↓を見てね。
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/153000/d010463_d/fil/100320_p02_03.pdf

あと、東村山駅も立体化されます。

送電線の詳細は↓を見てくだされ
http://www.geocities.jp/souden_tettou/
「豊島園線」なんてのもある★

投稿: まりりん | 2010年9月25日 (土) 12時52分

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