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2009年9月 3日 (木)

Nゲージ日記 ~「手軽に再現!中国鉄路」の巻~

今回は私のコレクションの中でも「究極の一品」という「お宝」をご紹介しよう☆
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これは中国鉄路(国鉄)の「東風」型ディーゼル機関車と「22系」客車だ。
かなりシブい路線(趣味)だと言わざるを得ない。(謎)

分かりやすくイメージしていただこう。
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どぉ?(笑)
時代的に古い形式の部類に入るので、こんなコラボがお似合いかも。

なんでこんな車両を作ったかというと…

初めての海外旅行がドイツだった。
その時に香港の空港で乗り換えた。
香港の夜景があまりにキレイだったので、2回目の旅行は香港にした。
すっかり香港にハマって何度も通ううちに、「大陸」という存在に興味が湧き出した。
香港は東京都の半分しかない、狭い区域だったのでね。
当時の香港は「究極の資本主義」でイギリス領、それと小川を挟んで隣り合ってる広大な「社会主義国」の中国…
魅力は充分にあった。

で、大陸に行くようになり、移動で列車にも乗った。
日本だと昭和30年代のような車両たちが走るその雰囲気にすっかり魅了され、中国鉄路好きになった☆
すでに日本では失われてしまった鉄道の風景が、中国にはまだたくさん残っていたからだ。

今や中国でも高速列車が頻繁に走るようになったが、まだまだ地方ではこんなローカル列車がフツーに走っているのだ。
都会でも、普通列車(一日数往復しかナイが)などはこのタイプが多い。

HO車両でも持っていたのだが、敢えてNゲージで再現してみた。
まだどこからも製品化されてナイからだ☆

では、機関車から見ていこう♪
まずはオレンジ色のほうから。
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これは「東風4型(DF4)」という機関車。
今では旧型の部類に入るが、一大勢力を誇っていた「標準型」とも言える形式だ。
日本で言えば「DD51」のような存在。

次に白&紺色のほうを。
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こちらは「東風11型(DF11)」という機関車。
少し前まで一大勢力を誇っていた「新標準型」とも言える形式だ。
日本で言うと…いないな。(笑)
強いて言えば「DF200」のような存在かなぁ…?

それでは模型のほうへ。
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タネ車は何と、日本の機関車「DF200」だ☆
意外なタネ車に、見た人はみんな驚く。

そりゃそうだ、自分だってコレから改造できるとは思っていなかったんだから。(笑)

ま、今回は「あくまでイメージ重視」なので、細部は当然実車と合っているわけがナイ。
「色と表情」で、雰囲気を楽しもうというコンセプトで制作したのだから。

さぁ、側面を見比べてみよう♪
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色と、中間台車付近と屋根中央部の改造部分がDF200と違っている。

中間台車を撤去し、そこに「DE10」の燃料タンクを接着。
実車は中間台車が無く、動力台車は3軸なのだが、コレだけでも雰囲気は充分出てる♪

下回りはグレーに塗装し、車輪を赤く塗り、タイヤのフチは白く塗った。
コレは中国の機関車の標準の塗装である。
逆に言えば、このように車輪を塗っておけば、SLなどでも中国風になるというコト☆
まぁ、ユーラシア大陸の機関車はこの塗装が多いからね♪「大陸標準」とでも言うべきか。

続いて屋根を…
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実車の屋根がのっぺりとした一直線なので、中央のファンを取り外し、手元にあった電車用の「AU75」クーラーを接着。
偶然高さも大きさも揃ったので、ちとビックリ。(笑)

あとは、「屋根上のモールドをぼやかす」という意味合いも込めて、スエード調のスプレーで塗装。
実車は鉄板の上に直接塗ったようなツルツルしたカンジなのだが、そこはテキトー☆(笑)

では、カンジンの「お顔」を見てみよう♪
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左から、「DF200」「東風4型」「東風11型」だ。
作られた年代が違うので、11型のほうがイマドキのお顔をしている。

ココも雰囲気重視の改造に留めてある。

まずはヘッドライト。
DF200にはナイこのライト。今回の改造の最大の場所といっても過言ではナイ☆
一体どうやったのかって?

…答えは、「EF58のヘッドライトを移植した」であ~る♪

要らないKATOのゴハチのボディを複数持ってたので、切り出してDF200のおデコに穴開けて接着した次第。
隙間埋めをそれほどしてなかったのだが、塗料がボッテリしてるので隠してくれた。ラッキー♪

ちなみに、このヘッドライトは光るでぇ~♪
元のライト部分と同じ位置に来るので、EF58用のレンズを削ってはめれば、元からあったかのように光ってくれるッス☆
このおデコのレンズは、内側に緑色のマジックで色を付けておくと、リアルに光りまっせ!

窓周りは、色を塗った薄い紙を切って、両面テープで上から貼っただけ。(笑)
これだけでも充分雰囲気は出るよねぇ~~♪
ココがみんなの「ビックリ改造ポイント」だ☆

あとはスカート回りを実車と同じように塗装した。
11型の赤白のシマシマはチト手間だったが…

あ、11型のナンバープレートを赤く塗るのを忘れずに!
(…って、誰も改造しないか。(笑))

窓回りのアップをご覧いただこう。
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チョット4型がボケてしまったが…
ちなみに、4型の運転台窓はこんなにカッコ良くナイからね!
もっと野暮ったい、いかにも「ちうごく」といったクォリティーだから。(笑)

車体全体の塗装は、ベースの色を塗った後、マスキングを含めて友人に依頼。
当時はこんなにキレイに塗り分ける技術…というか自信が無かったからね☆

4型は朱色5号と小田急アイボリー。
11型は小田急アイボリーと近鉄ダークブルー。
どちらもアイボリーを先に塗った。
すべてGMカラーを使用。

これで機関車は出来上がりぃ~~♪
もうDF200には見えないだろう☆

さぁ、お次は客車の番だっ!
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こちらは共産圏ではよく見る塗色だ。
決して「トワイライトエクスプレス」や「サロンカーなにわ」ではナイ。(笑)

ま、アチラ(中国)も東風4D型の機関車に485系と同じような塗装をしているからねぇ~☆
イメージ的にはキハ183のようなカンジかな。角ばった正面の機関車なので。
お互い様だなや♪

この客車は、中国の標準型である「22系」をイメージ。
日本で言えば「43系」にあたり、昔のスタンダードタイプだ。
なので、タネ車もスハ43にした。

実車はこんなカンジである。
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窓が2重窓のゴツい仕様で、建て付けが悪いのが多く、開かなかったり、閉まらなかったり、内側だけ開いて外側はピクリとも開かなかったり…と多種多様だ♪
砂漠の炎天下で開かないのと、酷寒地で閉まらないのだけはカンベンして欲しい…

座席車・寝台車・食堂車・荷物車など、一通りの車種は揃っている。
まさに日本の旧客と同じだ☆

写真は2等座席車。アチラでは「硬座車(YZ)」といい、日本で言う「ハザ」だ。

では次は1等車を…
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アチラでは「軟座車(RZ)」といい、日本の「ロザ」だ。
「スロ54」などの「特ロ」に近いかな…

一応、クーラーなんぞ付いている車両もいる。
クーラーは数種類あったが、日本の「AU75」にそっくりなのを搭載している車両もあった。
まさにこの写真がそれに近い。
模型もAU75を載せといた♪

お次は食堂車。
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アチラでは「餐車(CA)」という。
今でも食堂車はバリバリの現役だ。
なにせ2泊3日の長距離運用(3000Km級)なんて当たり前の、広大な国だからねぇ~☆

こちらもアッサリと、「マシ35」にクーラー載っけて完成♪

あとは、列車のはじっこに欠かせない荷物車も用意しないと…
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ハイ、「マニ60」でーっす♪(笑)
アチラでは「行李車(XL)」という。
ちなみに、「行李(こうり)」は「荷物」のコト。日本語にもあるよね、「柳行李(やなぎごうり)」とか。
(オジィやオバァに聞いてみよう!)

ココまでの客車、全車共通の改造方法は…
1.車体に緑2号(湘南色の緑)を塗る。
2.黄色い帯をシルとヘッダー部分に貼る。
3.台車を「オシ17」のモノに交換する。
4.窓サッシを銀色に塗る。
…の4点だ。

これだけで、かなり共産圏の客車っぽくなる。
(「どう見てもトワイライトExp.だぁ~!」とか言わないのぉ~☆)

オマケでこんなのも作ってみた☆
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「マイテ」でーーーっす!
(「どう見てもサロンカーなにわだぁ~!」とか言わないのぉ~☆)

実際には存在しないが、似たようなのが中国東北部にいたことが、後になって判明。
あながち「ウソ客」ではなかったようだ。(笑)

ちなみに、似たような展望車はコレ。
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どぉ?似てる?

さて、こうやって「ノリ」だけで作った「ちうごく」の列車、いかがかな?
20両近くつないで、「前進型」風のSLなどで砂漠や草原のモジュールなどを走らせてみると画になりまっせ!

私はコレでシルクロードを旅しました。
そんなロマンをアナタにも…☆
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コメント

>中国鉄路
中国では、鉄道のことを鉄路と言うのですね!!φ(・ω・ )メモメモ
>こんなコラボがお似合いかも
後ろのオジサンはもしかして毛沢東さん!?ま、まさかね・・・・
>中国
列車といえば駅弁ですが、中国のゴハンはおいしいでしょうね~その前に中国にも駅弁、あるのですか?
>意外なタネ車
確かに以外ですね(゚0゚)!僕もDD54かと思っていました!
B‐トレのEF210からも頑張ればできる・・?
>似たような展望車はコレ
日本の「夢空間」に似てますね。寝台客車でしょうか?
最後に言わせてください→※長文読了感謝!

投稿: しげぺ | 2009年9月 3日 (木) 18時44分

外国ネタですね。
意外と模型で外国ネタって少ないですよね。
しかも欧米系が多い中で中国とは・・・
お国柄のせいか、シベリア鉄道も連想しました。
似てるのは機関車だけかもしれませんが。

それにしても国内の車両で外国車両に
アレンジするのは楽しいですね。
良い意味で原形とどめなくなりますし。

投稿: CHIANTI | 2009年9月 5日 (土) 20時09分

★ しげぺさん

ウシロのおデコの広いセンセイは、偉大的毛沢東主席です♪

中国は、駅弁というか、「駅前屋台弁当」がたくさんあります。
あと、必ずといっていいほど食堂車が付いてますので、出来立て弁当の車内販売があります☆
味はアタリハズレが激しいですが。(笑)
ゴハンに石が混じっていてもキニシナ~イ☆

DD54だと、(旧)東ドイツの車両っぽくなってしまいます。
EF210は前面ヘコんでるんで、チト難しいかもしれませんね…

展望車は、日本の「マイテ」とほぼ同じです。
…ってか、戦時中に日本人が作ったんですから☆

投稿: まりりん | 2009年9月 7日 (月) 01時11分

シベリア鉄道の客車もほとんど同じようなカンジです。
あちらは、東ドイツ製が幅を利かしてましたが…。

さすがに、北京~モスクワ間直通特急はイイ車両を使用してました。
中国籍の編成と、ロシア籍の編成が交互に往復しています。
週2便、片道9001Km・6泊7日の運用です☆

20系寝台車をドイツ風客車(クリーム&赤)にしようと思った時もありました。
でも、外国製のN車両を買ったほうが、同じ金額(改造費)でリアルだったんですよねぇ~(笑)

むかし、マイクロエースから日本型車両を欧州車と同じ色にして売ってたことがありました。
あれはムゴいし、「残念な車両」になってました…

投稿: まりりん | 2009年9月 7日 (月) 01時19分

はじめまして
一目見て、あ、あの大陸の汽車だ!と思ってしまいました。
しかも種車が驚き!
お見事です。
客車は戦時中に大陸に渡った32系などがこの緑色に塗られて走っていましたから、あまり違和感がないですね。
ともかく目から鱗の中国鉄路、堪能させていただきました。

投稿: おおいずみ | 2010年10月31日 (日) 18時15分

はじめまして。

ご覧いただき、ありがとうございます♪

私はこの緑色の「22系」客車が大好きで、何度も通ってワザと普通列車を選んで乗ったりしたものです…。
もちろん、「人民」の列車ですから、特急とは違って乗るのは容易ではアリマセン。
その効果もあってか、乗車したときの喜びといったら…

今でも、Nゲージでは中国型の車両は世界中でも発売されていません。
なので、手軽に作るとしたらこの方法がよろしいかと…。

現在主流の「25型」はその名のとおり、24系25形がら改造すると作り易いです♪

22系シリーズは、北京の鉄道博物館に数両保存されていますので、もし機会があったら訪問されてみては…?!
(日記内の実物写真がそれです)

東風4型は、DF200を眺めていたら偶然ひらめいた産物です。(笑)

投稿: まりりん | 2010年11月 2日 (火) 00時04分

はじめまして。
中国の客車好きで、客車のついては色々と調べています。
『大陸の転轍機』というサイトが便利ですよ。
日本の国鉄客車43系を中国型に改造した客車は自分的には21系初期車似ではないかと思います。
今走っている25系であれば、JRの24系を改造すると、そっくりになりますよ。
国鉄の35系や32系を改造すれば、満鉄型の客車になります。
新幹線を塗り替えればすれば和諧号に、機関車9600型を改造すれば、解放型蒸気機関車になりますよ。
試してみてはどうでしょうか。

投稿: 中国鉄路好き | 2012年11月25日 (日) 19時26分

★ 中国鉄路好きさん

はじめまして。
当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

>試してみてはどうでしょうか。

すべて知っていますし、いろいろ自分で実写の写真も撮っています。
ですが、そこまで模型化するつもりはありません。
(本文内の客車の写真も、駅や博物館で自分が撮ったものです。当然今までの客車や機関車も展示されています)

実車(22系)に乗った時の楽しい想い出を、カンタンに模型で再現したかっただけです。

この模型は、当ブログの「▼ユーラシア大陸横断鉄道旅行」カテゴリーにある旅の「オマケ」とお考えください。
私のこの旅日記にも、中国客車はいろいろ出ていますよ

投稿: まりりん | 2012年11月25日 (日) 19時42分

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