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2009年1月12日 (月)

海外鉄道旅日記 ~「オリエント急行VSOE」1996夏~

今回は、今までの模型制作記ではなく、実際の旅日記をご紹介
(古いアナログ写真をスキャンしたので、画質の悪さはご容赦いただきたい

時は2009年1月
ここのところ、鉄道模型(Nゲージ)界が「オリエント急行」で盛り上がっているので、ちょいと便乗してみる事にした。

オリエント急行」とは、ヨーロッパを走る超高級寝台列車で、「世界のあこがれの的」な存在。
ディナータイム等は正装しなければならず、超高級ホテルに泊まるのと同じ感覚で乗車しなければならない。
当然、乗車賃も超高級で、距離によっては100万円近くする場合もある。
走行区間は、イギリス~フランス~スイス~イタリア間が一般的。

今回ご紹介するのは、かのNゲージ製品と違い、「VSOE」つまり「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス(Venice Simplon Orient Express)」と言う列車。

Nゲージ製品は「NIOE」で「ノスタルジー・イスタンブール・オリエント・エクスプレス(Nostalgie Istanbul Orient Express)」と言う列車だ。

VSOEもNIOEも、客車自体は同じ会社「Wagons-Lits(ワゴン・リ)」製なのだが、所有者と編成および走行区間が異なる。
(欧州では、個人で客車を持って営業路線を走らせる事が、法的に可能だ)

NIOEは、1988年に特別なイベントで日本に来て、日本全国を走った事がある。[ ]
あの時は、日本中が大騒ぎした
鉄道好きでなくても、駅や線路際に行って眺めたものだ…
オラは、「品川(しながわ)」駅の山手線ホームから、奥の臨時ホームに停まっていた姿をちょっとだけ見た事がある。
(観に行ったとしても、大混雑と入場規制で近付けないよ…

ちなみに、NIOEの客車達には「日本を走った証(記念)」として、今でも日本語の標記(JRの車体標記)が書き残されている。

さてさて。

1996年7月18日、オラはユーラシア大陸横断鉄道旅行の最中に、フランスの「パリ東(Gare de l'Est)」駅に寄った。
香港~ウルムチ~北京~モスクワ~北欧~南欧~ポルトガル~ギリシャ~トルコと、全て列車で移動の旅だ。
(この旅日記「Go West!」(全92話)はこちらをクリック

ちょうど日本テレビ(NTV)で、お笑いコンビ「猿岩石(さるがんせき)」の2人組が、ヒッチハイクでインド経由で大陸横断していたのと同じ時だった。
(沢木耕太郎氏の小説「深夜特急」を真似た、壮大な企画。オラの旅もそうなんだけど…ね。

パリ東駅の、駅構内の発車案内板を見ていたら、1ヶ所だけ変わった表示が出ているのを発見した。

それは、これだ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1001
すぺしゃるぅぅぅぅぅ~~~~~~っ

よく見ると、左下には「SPECIAL」が、上部には「VENICE SIMPLON ORIENT EXPRESS」の文字が…

しかも、行き先はイタリアの「ベネツィア・サンタルチア(Venezia Santa Lucia)」(ベニス)行き。
ホーム上では、レッドカーペットが敷かれ、クロークを設置したりと、準備作業が始まっている。
一瞬にして、脳裏に1988年の品川駅で遠目に見たオリエント急行(NIOE)の客車がよみがえる。

…まさか、あの客車が来る訳がないよなぁ…

最近は、オリエント急行にも現代の新型客車を使用していると聞いていたので、その可能性もある。
(名前だけ「オリエント」で、実際はごく一般的な特急列車だそうな)

そう思いつつも、隣のホームに行って、列車が来るのを待ってみた。

しばらくして、列車はやって来た。

模型やビデオで見慣れたフランス国鉄(SNCF)のゲンコツ型の機関車の後ろには、“あの”紺色の客車が…
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1002
来たぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ

8年ぶりに見た、本物のオリエント急行だ

…8年ぶりとは言っても、「品川駅臨時ホーム」と「パリ東駅5番線」では雲泥の差だが。

準備の整ったクロークの横を機関車はゆっくりと通過し、停車した。
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1003
これはすごいぃぃぃぃ~~~~~~っ

早速、隣のホームから客車をガン見する。(笑)

こんな機会は、一生のうちにそうあるものではない。

まずは、一般型の紺色の寝台車から。
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1004
テリッテリのツッヤツヤぁぁぁ~~っ

う~ん、ツヤが違う。

紺色が光り輝いている
金色の線もいやらしくなく、上品だ。

側面下部を見ると、車両番号は「No.3425」で、その上にはイタリア語で「CARROZZA-LETTI(寝台車)」と書かれている。
(車両の種類は、側面の車端部ごと(4か所)に、フランス語・ドイツ語・イタリア語・英語の各国語で書かれている)

車体上部には、フランス語で長々と会社名が書かれている。
COMPAGNIE INTERNATIONALE DES WAGONS-LITS ET DES GRANDS EXPRESS EUROPEEN」で、意味は「国際寝台車・ヨーロッパ大急行会社」だ。
(COMPAGNIE INTERNATIONALE DES WAGONS-LITSで「国際寝台車会社」ね)

…まぁ、日本で言えば「EAST JAPAN RAILWAY COMPANY」みたいなものだ。
あ、この手の類はJR九州の方が得意か。(笑)

車体中央のエンブレムも撮ってみた。
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1005
格式が違ぁぁぁぁぁぁ~~~~~うっ

エンブレムもカッチョエェ~

…やっぱり本物は違うね~。
どこぞの寝台特急「北斗星」とは。

エンブレムの下には、車体番号(61 87 06-30 425-9)とその他の標記が書いてある。

車体番号の各項目の数字(2~3桁)を見れば、車種・所属国・最高速度等が一目で判るようになっている。
1ブロック目の「61」が「国際列車用の客車」で、2ブロック目の「87」が「フランスの車両だ」という事を表している。

この標記は国際規格(UIC番号)で、日本の番号(41番でJR東日本)も用意されているのだけど、今まで使った事は無い。
(日本の車両が外国に乗り入れれば、側面に書かれるのだろうけどねぇ~

…え、この車両って78tもあるの!?

日本の新幹線(約50t前後)よりも重いね。
78tって、日本を代表するディーゼル機関車「DD51形」の800番台と同じなんですけどぉ…

まぁ、骨組みが頑丈な旧型車両で、内装が豪華で凝っているから仕方が無いよねぇ~。

列車の途中に、バー車・食堂車・プルマン車(間仕切りの無い、テーブルが並んでいる食堂車みたいなタイプ)が連結されているので、バー車も撮ってみた。

どん!
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1006
豪華絢爛~~~~~~~~~~~~っ

車両番号「No.3674」で、この側面にはフランス語で「VOITURE-BAR(バー車両)」と書かれている。

車内にはシックなバーカウンターとピアノがあり、高級ホテルにいるのと何ら変わりはない。

この裏側の側面が特徴的で、右側の窓が数枚無く、その部分にお洒落なデザインで「VENICE SIMPLON~ORIENT~EXPRESS」と描かれている。
(バーカウンターの部分の窓が無い)

この紺とアイボリーの2色塗りが、オラは好きだ。

…決して「上田交通色」とは言わないように。

あぁ、この中で美女と食事をしてみたいなぁ~

…夢のまた夢だな。

…あ、さっきクロークに日本人の新婚さんがいたなぁ。
新婚旅行でオリエント急行か~、何てうらやましい…。
オラもいつか…って、そんな金は無いか。

せっかくの記念にと、同行の友達に写真を撮ってもらう。

ほれ。
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1007
確かに目の前で見たぞぉぉーーーーぅ

…これで証拠は残った。

写っているのは、どちらも一般寝台車のようだねぇ~。
(「一般」と言っても超高級だが)

…では、向こうのホーム(5番線)の様子でも見に行きますか。

まぁ、ホームの中に入れるとは思ってもいないけどぉ~。(笑)

恐る恐る、5番線に行ってみる。
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1008
近寄れぇぇぇぇぇぇぇ~~~~~~ん

…おぉ、何てセレブな雰囲気なんだ

近付こうにも、1つ上の写真の通りのサンダル履きなので、思いっきり立ち入りNGだ。

当時、欧州ではフォーマルな場所でのジーンズはまだNGの所が多かった。
(欧州人は、アメリカ人の服装の真似をすると嫌がっていた)
なので、「チノパンを穿いて行け」との、欧州通の友人の言葉に従った。

足首まではOKだったのだが、足元がねぇ…
…残念。

仕方が無いので、この写真を撮った場所から眺めていた。

…まるで、昭和30年代の、金持ちを見て憧れている貧乏な子供状態。

何か映画「三丁目の夕日」っぽいな。
ちょうど夕暮れだったしぃ…。
(…と言っても21時くらいだったと思う。列車が21時40分発だから。夏の欧州は緯度が高いから日没が遅い)

す~っかりオリエント急行の魅力にメロメロになりながら、ふと横に目をやると…
(画像をクリックすると拡大するよん)
フランス・パリ東駅「オリエント急行VSOE」1996夏-1009
ぶちゃいくぅぅぅぅぅ~~~~~~っ

そこには、リアルなフランスの通勤型客車が停まっていた。

…何てダサいデザインなんだ。

…って言うか、正面に窓が無いじゃん
何とな~く「眼が退化しちゃった深海魚」のイメージ。

フランスとは、お洒落ようでいて、実は意外にダサいデザインの物が多かったりする。
」と「」が極端過ぎるのだ。

世の日本人女性達よ、フランス(特にパリ)のイメージに騙されるな

パリ症候群」と言う言葉(症状)があるくらいだからね。
実際に行くと判るけど、パリの街は汚いし、治安も悪いし、差別も多いからね。

こうして、人生で2度目の「オリエント急行との遭遇」を満喫した。

果たして「3度目」はあるのか…
(模型はダメよ

では、またぁ~

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コメント

史上最高の寝台列車だと思います。
私の中では“寝台特急=オリエント急行”の方程式です(笑)

日本に来たのはNIOEですけど、VSOEも好きです。
ロンドンからベニスまで乗りごたえありますよ。
機能的には南アフリカのブルートレインかも知れませんが、
重厚な外観と内装、乗車から降車までのきめ細かいサービス、
言葉で言い表せない満足感・・・
恐らく、これを超えるものは無いでしょう。

日本の寝台特急がどんどん消えていますが、
利便性と安さでは新幹線・飛行機・バスには敵いません。
だったら“乗る楽しみ”を追求した
クオリティを目指さないと無理です。
で、けん引するのは498号機(笑)
(個人的にトワイライト・カシオペアでは役不足)
最もオリエント急行と比較してしまうので
それはそれで酷かも知れませんけど(笑)。

Nも欲しかったのですが、うちのレイアウトでは走行不可能
(Bトレ専用ですから)ゆえに買いませんでした。
Bトレでも出してくれないでしょうか?

長くなってすみませんでした、失礼します。

投稿: CHIANTI | 2009年1月12日 (月) 12時08分

あ、そういえば、B‐トレのレギュラー版パート13のシクレに
日本にオリエント急行がやってきたときの控え車が入っていましたよね。(^ω^)
(↑外国型には、全く無知なのでこのくらいしか・・∩・ω・;)

投稿: しげぺ | 2009年1月12日 (月) 12時53分

★ CHIANTIさん

今や中国で「寝台新幹線」が登場している時代ですが、やはり寝台車といえばコレですね…

シンガポール~バンコク間を走る「オリエント急行」(←こっちのほうが意味的に正確ですね(笑))も豪華とのことですが、乗られたことありますか…?
私はシンガポール~クアラルンプール間を韓国製の安っちいステンレス製寝台車で移動しました。
台車が日本のコイルバネ(DT21系)だったのと、保線がメチャ悪だったので、ろくに寝れない結果に終わりました…。
内装は583系の様なカンジでしたね。

日本の寝台車も、九州方面に豪華列車を1往復走らせれば、新たな需要は起こせると思うんですけどねぇ~
東海と西日本が「コスト追求」に走ってるので、無理な話でしょうケド。(笑)
せめて日本の線路が、屋久島か沖縄までつながってたら、もっとリゾート列車が走ってたかもしれませんね♪

Bトレでオリエント急行っぽく作る方法もありますよ☆
こんど試作してみますね。
うまくいったら、このブログにアップします。
…あまり期待しないで待っててください。(笑)

投稿: まりりん | 2009年1月12日 (月) 15時07分

★ しげぺさん

あの「オニ」が登場したときに思いました。

「…なんで20系~24系を製造最初っからこの塗装にしなかったんだ?」と。(笑)

まぁ、国鉄時代には無理からぬハナシでしょう。うんうん。

投稿: まりりん | 2009年1月12日 (月) 15時11分

★まりりんさん
オリエント急行は当鉄道で“現役”です(笑)

E&Oは展望車があって解放感はあるのですが、
夏場は行くことをお勧めいたしません。
時期が時期ですから。
どちらかと言うと欧州の風景の方が私の趣味に合います。
仰るとおり、名前としては的を得ていますけどね。

寝台特急をただ惜しむのではなく、もっと建設的な意見も
出てしかるべきなんですけどねぇ。
ちなみに日本で唯一好きだったのは夢空間の3両だけです。
何せNIOEをモデルに制作したくらいですから。

★しげべさん
はい、その通りです。
実車は、すぐに消えてしましましたけど。
編成の中のプルマン車をモチーフにしているだけに、
Bトレ客車では一番美しいのではないかと思います。

投稿: CHIANTI | 2009年1月12日 (月) 16時38分

追加です。
★しげべさん
例の客車は、私の鉄道で元気に活躍しています。
動画も用意しましたので、ぜひご覧になってくださいね。

投稿: CHIANTI | 2009年1月12日 (月) 16時39分

さらに追加です。
申し訳ありません。(肝心な事書くの忘れた)

★まりりんさん
書くの忘れましたが、
E&Oには乗った事ありませんので・・・

あと、まりりんさんはオリエント急行の中で
何が一番お好きですか?

投稿: CHIANTI | 2009年1月12日 (月) 16時45分

どれもイイのですが、やはり外観は2色塗り(紺&白・茶&白)の食堂車ですね。
濃紺のツヤといい、ウッドブラウンのシックさといい・・・

う~ん、やっぱり選べませんね。
編成全体で一つの「作品」ですから…。

投稿: まりりん | 2009年1月12日 (月) 20時03分

郷に入りては…とは違うかも知れませんけど、海外の低いホームにあるほうがしっくりきてる気がしますね。
日本で、生で見たわけじゃないからどうとは言えないですけどね(笑)

フランスの客車、電車化したら日比谷線の3000みたいですね。

投稿: FM | 2009年1月13日 (火) 18時15分

日本でもそうだけど、低いホームのほうが台車まで見えてカッコイイんだよねぇ~

まぁ、バリアフリーの世の中ですから。
「福祉大国」の欧州がバリアフリー化が進んでいないというのもヘンなハナシだけどね。(笑)

…そうだ、営団3000系だ。
でも、もっと似た電車が他の国にいたから、今度紹介しよう。

投稿: まりりん | 2009年1月13日 (火) 20時53分

そうか・・・今考えると、あんな豪華な欧州客車が日本に来たなんて・・。う~んバブルだなあ・・・。
(なんか今回のコメント欄がチャットみたくなってきていませんか!?)

投稿: しげぺ | 2009年1月14日 (水) 14時46分

バブルだからこそ可能だった出来事ですよ…。

あの名物長身車掌「ダニエル」氏と一緒に写真を撮ったのも、イイ想い出です。

チャット…確かに。
コメント頂けるのは嬉しいんですが、ちょっとこちらの趣旨(思惑)とはズレてしまってますねぇ…

フツーにサラッと読んで、フツーにコメントください。(笑)

投稿: まりりん | 2009年1月14日 (水) 15時02分

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